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疾病の成りたちと回復の促進 第23回(病態のいろいろ) [疾病の成り立ちと回復の促進]

E) 腫瘍の内因・外因・発生機序

a)  内因(腫瘍素因)

ア) 臓器: 臓器によって腫瘍のできやすさに差があります。 十二指腸には癌が少なく、心臓・脾臓には原発性腫瘍は稀です。

イ) 年齢: 中年以降に悪性腫瘍の発生頻度は加速度的に増加していきます。 若年者や小児には白血病、神経系腫瘍、肉腫の割合が多いとされています。

ウ) 性: 悪性腫瘍全体の頻度は男性で高いのですが、乳癌、胆嚢癌、甲状腺癌は女性に多いといわれます。

エ) 人種: 欧米では生殖器(前立腺、子宮)や乳癌が多く、日本では消化器、特に胃癌が多いといわれています。

オ) 遺伝: 家族性に発生する腫瘍としては網膜芽腫、家族性大腸ポリポーシス、多発性神経線維腫(フォン・レックリン
グハウゼン病)があります。

b) 外因

ア) 化学的因子: ベンゾピレン(タバコの煙、排気ガスに含まれる)、アニリン誘導体、ジメチルアミノアゾベンゼン、ナイト
ロジェンマスタード、ポリ塩化ビフェニル、ベンゼン
ヘキサクロライド など

イ)物理的因子: 

・ 機械的刺激 舌癌

・ 高温ないし火傷: 皮膚癌

・ 光線・紫外線: 皮膚癌

・ 放射線: 白血病、肺癌、口腔癌、甲状腺癌 など

ウ)生物学的因子

・ ウイルス 

エ)癌遺伝子

・ 原型癌遺伝子(げんけいがんいでんし)(癌原(がんげん)遺伝子): もともとは正常の細胞が受精発育、分化成長していく過程では必要不可欠な遺伝子なのに、細胞を癌化する能力のある遺伝子のことをいいます。

・ ウイルス癌遺伝子: 腫瘍発生にかかわる、ウイルスが内蔵する癌遺伝子のことです。

オ)癌抑制遺伝子

・ 正常な遺伝子で、癌化を抑制する働きのあるもののことです。

カ)発癌のしくみ

・ 発癌は癌遺伝子の活性化に始まります。 これをイニシエーションといい、ひきおこす因子をイニシエーターといいます。  また、癌化した細胞を増殖させる因子をプロモーターといいます。

発ガンの仕組み.png

[設問] 癌の発生が最も少ないものを選べ。

イ 食道   ロ 胃   ハ 十二指腸  ニ 大腸        正解 (

[設問] 家族性に発生するものを一つ選べ。

イ 乳癌  ロ 肺癌   ハ 白血病  ニ 多発性神経線維腫    正解 (

[設問] 因子と発生する腫瘍の組み合わせで正しいものを一つ選べ。

イ 機械的刺激 --- 肺癌

ロ 紫外線 --- 胃癌

ハ 放射線 --- 甲状腺癌

ニ アルコール --- 脳腫瘍      正解 (


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