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疾病の成り立ちと回復の促進 第47回(薬剤) [疾病の成り立ちと回復の促進]

d)甲状腺機能異常治療薬

ア) 甲状腺機能低下症の治療薬

・ 甲状腺ホルモン: チロキシン(T4)

甲状腺機能低下症.png

イ) 甲状腺機能亢進症の治療薬

・ 抗甲状腺薬: 甲状腺ホルモンの生合成を抑制します。 チアマゾール、メチマゾール、プロピルチオウラシル。 副作用として無顆粒球症、蕁麻疹などが出ることがあります。

・ 無機ヨード

・ β遮断薬: 甲状腺機能亢進症に対する交感神経系の興奮による症状を改善します。

甲状腺機能亢進症.png

e) 性腺ホルモン

ア) GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)

・ 視床下部ホルモンの一つで、下垂体前葉からのゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)の分泌を調節しています。

・ ゴナドトロピン低分泌性性腺機能低下による不妊症の治療に自動間欠注入ポンプを使って、排卵促進をねらって投与されます。

イ) FSH(卵胞刺激ホルモン)

・ 男性でも卵胞刺激ホルモンと呼ばれます。 男性では、精巣のセルトリ細胞に作用し精子形成を促します。

・ 女性では卵胞の発育を促進します。

ウ) LH(黄体形成ホルモン)

・ 男性でも黄体形成ホルモンと呼ばれます。 男性では精巣間質にあるライディヒ細胞に働いてアンドロゲンの分泌を促します。

・ 女性では、卵胞を包む内莢膜細胞に作用してエストロゲンの分泌を刺激します。 排卵1日前のLH分泌のピークにより排卵を誘発します。 黄体形成後は黄体からのプロゲステロンを分泌させます。

・ ゴナドトロピン欠乏症による精子形成不全には、製剤のHCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン:LH)とHMG(下垂体性性腺刺激ホルモン:FSH)が使われます。

エ) 女性ホルモン

・ 女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)はホルモン性避妊、ホルモン補充療法、月経異常、流産防止に使われます。

オ) 経口避妊薬

ピル.png

・ 副作用として、静脈血栓症のリスクが増加します。

カ) アンドロゲン

・ テストステロンはジヒドロテストステロンに代謝されてアンドロゲン受容体に結合し作用します。 テストステロンは肝臓での代謝速度が速く、経口投与には不適です。

キ) 抗アンドロゲン薬

・ シプロテロンはテストステロンの競合的拮抗薬であり、前立腺肥大症や前立腺癌に対し、女性の男性化徴候に対して使われます。

[設問] 甲状腺機能低下症について正しい記述を一つ選べ。

イ 甲状腺機能低下症では、治療薬として甲状腺ホルモンが使われる。

ロ 甲状腺機能低下症では頻脈になる。

ハ チアマゾールは甲状腺機能低下症に使われる薬剤である。

ニ 甲状腺機能低下症では体重が減ることが多い。         正解 (

[設問] 経口避妊薬に含まれるものを二つ選べ。

イ アンドロゲン

ロ エストロゲン

ハ プロゲステロン

ニ 卵胞刺激ホルモン

ホ 黄体形成ホルモン        正解 (


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