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疾病の成り立ちと回復の促進 第52回(薬剤) [疾病の成り立ちと回復の促進]

K)感覚器・皮膚科治療薬

a) 緑内障治療薬

ア) 眼薬理学

・ 眼球内は一定の圧に保たれていますが、眼内圧に大きな影響を及ぼしているのは眼房水(がんぼうすい)です。 眼房水は毛様体上皮から分泌され、虹彩とレンズの間を通って後眼房から前眼房に出て、大部分は隅角(ぐうかく)にある線維柱帯を通ってシュレム管から排出されます。 一部はぶどう膜強膜(まくきょうまく)流出路から排出されています。

眼房水.png

イ) 副交感神経作動薬

・ 眼房水の流出促進によって眼内圧を下げます。

・ 副交感神経作動薬としては、ムスカリン作動薬のメタコリン、カルバコール、ピロカルピン、コリンエステラーゼ阻害薬のフィゾスチグミン、エコチオフェート、ジスチグミンがあります。

ウ) βブロッカー

・ 毛様体からの眼房水の産生・分泌を抑制して眼内圧を下げます。

・ チモロール、ベタキソロール、カルテオロールなどがあります。

エ) プロスタグランジン誘導体

・ 眼房水の流出促進により眼圧を下げます。

・ ウスプロストンの点眼液が使われます。

オ) 利尿薬

・ 眼房水の量を減少させて眼圧を下げます。

カ) αアゴニスト

・ 眼房水産生の抑制と眼房水流出の増大により眼圧を下げるのではないかといわれています。

b)耳鼻科疾患治療薬

ア) メニエール病治療薬

・ めまい発作: ジフェンヒドラミン、メトクロプラミド、NaHCO3の注射薬が使われます。

・ 発作予防と難聴治療: 抗不安薬(ロラゼパム、イチゾラム)、浸透圧利尿薬(イソソルビド)、抗ヒスタミン薬(ベタヒスチン)、ビタミンB12などが使われます。

メニエール.png

イ) アレルギー性鼻炎治療薬

・ 抗アレルギー薬

・ 抗ヒスタミン薬

・ ステロイド薬

c)皮膚科疾患治療薬

ア) アトピー性皮膚炎

・ 抗ヒスタミン薬

・ 抗アレルギー薬

・ ステロイド薬

[設問] 縮瞳をおこして、眼房水の排出を促進するものはどれか?

イ 副交感神経作動薬

ロ プロスタグランジン誘導体

ハ βブロッカー

ニ 利尿薬             正解 (

[設問] 眼房水の産生を抑制する薬物群はどれか?

イ 副交感神経作動薬

ロ プロスタグランジン誘導体

ハ βブロッカー

ニ αアゴニスト            正解 (

[設問] めまい発作時に最もよく使われる注射薬はどれか?

イ 炭酸水素ナトリウム

ロ ジアゼパム

ハ ビタミンB12

ニ ベタヒスチン       正解 (


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