SSブログ

成人看護学(10)(手術療法時の看護) [成人看護学]

7)感染予防

・ 手術室では無菌管理が求められます。 また、人的要因(ガウンテクニック、介助者と術者の手指消毒)、物的要因(滅菌物の取り扱い)、管理的要因(手術室入退室の調整、器材・器具の管理)の3面からの管理を徹底することが求められます。

8)事故防止

・ 手術中の事故には、手術で使ったガーゼ、針などの体内への残置、患者取り違え、輸血・輸液・与薬ミスなどがあります。

がーん.png

・ 看護師は、直接介助(器械出し)あるいは間接介助で協力するとともに、患者に異常がないかを十分観察しつつ、ケアを行っていく必要があります。

9)疼痛・苦痛の緩和

・ 術後の疼痛とは、手術創によって生じる創痛とその他の要因が加わっておこる複合的な痛みのことです。 手術直後から始まり、24時間以内が最も強く、以後2〜3日で消えていきます。

・ 原因としては、手術創、術中の体位による筋肉痛、ドレーンなどによる刺激、挿管・抜管による喉頭部損傷などがあります。

・ 看護援助として、疼痛の程度、症状を観察しアセスメントを行っていきます。 鎮痛処置としては、リラクゼーション、鎮痛剤の使用、神経ブロックなどがなされます。

10)術後合併症の予防

術後合併症.png

11)排痰法

・ 全身麻酔では、気管内挿管や麻酔ガスの吸入などにより、気道内の分泌が亢進し、繊毛運動や咳嗽反射は低下するので、呼吸器合併症がおこりやすくなります。

・ 呼吸器合併症の予防のため、効果的な排痰法を実施して気道の浄化を図る必要があります。 そのために創部を保護しながら、ハッフィングや催咳法などで咳嗽による排痰を促します。

12)ドレナージと与薬の管理

・ 術後、創部に貯留した血液や浸出液、膿汁を体外へ排除することをドレナージといいます。

・ ドレナージの目的には、治療、予防、診断があります。 それは、術後出血や縫合不全を早期に発見するきっかけにもなることがあります。

・ ドレナージの方法には、開放式と閉鎖式があります。

ドレーン.png

・ ドレーン挿入中の管理は、ドレーン留置の目的を把握し、排液の量、性状とともにバイタルサインや自覚症状と合わせた観察が重要です。 流出が不良な時は、必要に応じてミルキングを行い、排液を促します。

13)術後の機能障害と生活制限への援助

・ 看護師は、患者が手術によって変化した身体を受け入れられているか、またその変化に合った行動をとっているかどうかをアセスメントし、必要な援助を行います。 また、社会資源の活用がしやすいような援助も行います。

[設問] 胃手術後の早期合併症はどれか? 二つ選べ。

イ 肺炎  ロ 縫合不全  ハ 吻合部潰瘍  ニ 逆流性食道炎  ホ ダンピング症候群

                                 正解 (

[設問] 胃手術患者に食後20~30分くらいに発汗、頻脈、顔面紅潮、脱力感などがみられた。何が考えられるか? 一つ選べ。

イ 輸入脚症候群

ロ 輸出脚症候群

ハ ダンピング症候群

ニ 吻合部潰瘍                   正解 (




 


nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び

nice! 0

コメント 1

JennaWithers

人工知能=人型ロボットとは限らない. 1.人間の知能そのものを持つ機械を作ろうとする立場 2.人間が知能を使ってすることを機械にさせようとする立場. つまり、 人間の知性を丸ごと再現しようとする立場 と、 部分的に再現しようとする立場 に分かれている。 <a href=https://jamedbook.com/12138-2/>https://jamedbook.com/12138-2/</a> また、食べた肉由来の血液でなく、便中の自分の微量な血液も検出できる便潜血検査法により、定期検診での便検査が発見のきっかけとなることもあります。
by JennaWithers (2018-11-20 07:34) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました