成人看護学(61)(感覚機能障害を持つ患者の看護) [成人看護学]
(8)体性感覚(知覚)障害の生活指導
・ 感覚障害があると外傷を負いやすいので、ベッドの周囲などから危険物を除去するなどして環境を整えます。
・ 湯たんぽを使用する時は温度60℃以下にし、十分に覆って障害部にあたらない位置に置きます。
・ 褥瘡予防のため、発赤の有無を観察し、体位変換、皮膚の清拭・マッサージなどによって局所の血流改善に努めます。
(9)味覚・嗅覚障害の生活指導
(10)点眼薬投与時の事故防止
・ 点眼ビン、軟膏塗布のための硝子棒は必ず滅菌を行い、1眼につき1回の使用とし、感染を防止します。
・ 流行性角結膜炎、急性出血性結膜炎などの感染防止のため、点眼施行前には手指消毒を行います。
・ アトロピンのような毒性のある点眼液を乳幼児に使う時は、点眼後30〜60秒位涙嚢部を圧迫し、鼻涙管から鼻腔を経て消化管から吸収されるのを防ぐように心がけます。
・ 散瞳薬の効果は15〜40分で最大となるが、2週間位持続するものもあります。 散瞳検査後は、羞明感や調節麻痺がおこるので、自動車の運転を差し控えるよう口頭と文書で説明します。
・ 散瞳薬は、眼圧上昇をおこすことがあるので、緑内障既往のある人には使えません。
・ 抗緑内障治療薬の中には気管支喘息、気管支けいれん、洞性徐脈などの副作用を生じることがあるので、異常を感じたら医療機関を受診するように説明します。
[設問] 体性感覚(知覚)障害のある患者に湯たんぽを使用する場合の温度はつぎのどれがよいか?
イ 30℃以下 ロ 40℃以下 ハ 50℃以下 ニ 60℃以下 ホ 80℃以下
正解 (ニ)
[設問] 散瞳薬を使った場合、直後にさけるべきことは次のどれか?
イ 飲水 ロ 車の運転 ハ 歩行 ニ 飲食
正解 (ロ)
[設問] 散瞳薬が禁忌となるものは次のどれか?
イ 緑内障 ロ 白内障 ハ 結膜炎 ニ 眼精疲労 ホ 遠視
正解 (イ)
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