SSブログ

小児看護学(45)(さまざまな状況にある子供と家族への看護) [小児看護学]

 小児看護学を(1)から読みたい方はこちらからどうぞ ⇒ http://shiratorik-kango.blog.so-net.ne.jp/2013-08-30

(8)酸素療法

・ 明らかなチアノーゼや呼吸困難を伴う時に行われます。

・ 小児では、ウイルソン・ミキテイ症候群や慢性呼吸不全の症状のある子供たちが在宅酸素療法を受ける例が増えてきています。

・ 酸素療法における濃度や流量は、動脈血酸素ガスの値、パルスオキシメーターによる経皮的動脈血酸素飽和度の値などを参照しながら医師が指示を出します。

小児の鼻腔カニューラ.png

・ 意識レベルや呼吸筋の低下のある子供では、人工呼吸器による酸素療法が行われます。

・ 指示された酸素濃度・量が供給されるように、酸素吸入回路の折れや閉塞、漏れに気をつけます。

・ 酸素ボックスや保育器内で酸素を使用する時は、酸素濃度が正確に供給されているかを酸素濃度計で適宜測定します。 酸素濃度計のセンサーは子供の口元近くで測定するようにします。

・ 酸素使用中は、可燃性があるので火気を決して近づけてはいけません。

・ 酸素療法を行っている時は、日常安静時の呼吸数、心拍数、SpO2の値を把握しておきます。 これらが20%以上増加し、陥没呼吸、喘鳴、発熱の症状が出てきたら医師の診察を受けるようにします。

(9)緊急処置を受ける子供と家族の不安の緩和

・ 子供は、一般に、事故による突然の受傷に恐怖を抱き混乱状態になります。 感染や受傷部への支障をきたさない範囲で、馴染んでいるおもちゃや絵本を置き安心できる環境の調整を行います。

・ 受傷風景のフラッシュバックや悪夢に脅える子供もいます。 脅え混乱している時は、子供が愛着を抱いている養育者が傍にいることができるようにします。

・ 受傷部の処置を行い、疼痛の緩和を図ります。 処置で新たな不安を増すことがないように、 「処置にどのような肯定的な意味があるか」 を子供の理解しやすい言葉で説明するようにします。

・ 看護師は子供が受傷で抱いた恐怖を探査するようなことはせず、子供自身が遊びの中で自然に感情を表出し、コントロールできるようになるのを見守ることが大事です。

・ 子供の事故によって衝撃を受けた養育者の心理状態を理解し、支えとなる家族に同席してもらうように配慮します。

・ 家族には、受傷した子供が命の危機を脱した頃から、今後の治療や予後に対する不安が生じてきます。 その場合、病状・検査結果・必要な治療について十分説明を行う必要があります。

・ 家族は、後遺症の有無や治癒後の容姿の変化について不安を抱くものです。 家族がこれらの不安を表出し、日常生活での対処法や活用できる社会資源についての情報や支援を得ることができるようにします。

おわり.png

[設問] ウイルソン・ミキティ症候群がおこるものを選べ。

イ 低出生体重児  ロ 巨大児  ハ ダウン症候群  ニ 一卵性双生児

                           正解 (


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました