精神看護(3)(精神の健康) [精神看護学]
(2)知能と知能障害
・ 精神遅滞: 遺伝的あるいは胎生期・周生期および出生後の原因によって知能の発達が妨げられ、停滞して正常の知能段階にまで達しない状態のことです。 知能検査でIQが70またはそれ以下の知的機能を示します。
・ 認知症: 一旦発達した知能が、脳の損傷によって損なわれた状態。精神遅滞と認知症は、患者が18歳以上かどうかによって区別されます。 18歳を過ぎて精神遅滞に似た状態が出現したら認知症です。
(3)幻覚と錯覚
・ 知覚: 感覚受容器を通して生体が受け取った刺激と過去の蓄積された知識との組み合わせから、そのものを知ることです。
・ 幻覚: 実際に対象が存在していないにもかかわらず知覚することをいいます。 それには、幻視、幻聴、幻嗅、幻触、幻味、体感幻覚があります。 原因と疾患には、統合失調症、アルコール依存症や薬物依存、老人性認知症などがあげられます。 特にアルコール依存症のせん妄状態の場合、天井に虫が這うような幻視がみられるのが特徴です。
・ 錯覚: 実際にあるものを見間違えることをいいます。 これは、健常者にもみられ、幻覚とは区別されるものです。
[設問] パーキンソン症状と認知症を伴うレビー小体型認知症でよくみられる幻覚は次のどれか?
イ 幻視 ロ 幻聴 ハ 幻嗅 ニ 幻触 ホ 幻味
正解 (イ)
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