精神看護(6)(精神の健康) [精神看護学]
3)クライシス
(1)危機の概念
・ 危機とは、ある危険な出来事(災害、外傷など)に対する急性の反応であり、「心理的なバランスが崩れる」 「個人の通常の対処機制がうまく機能しない」 「苦悩、機能不全、障害を示す症状が生じる」 といったことがおこります。
・ 危機によってもたらされるであろう精神障害に、急性不安状態、パニック、急性抑うつ、急性精神病、混乱状態などと呼ばれるものがあります。
(2)危機介入
・ 危機に直面する人(個人あるいは集団)に迅速かつ集中的、効果的に心理的援助を行い、危機前の機能レベルを回復することや危機後の状態での最高レベルの機能を発揮することができることを目標に対応すること、具体的な介入方法には、個人カウンセリング、グループ療法、電話相談などがあります。
(3)危機と予防
(4)コンサルテーション
・ カプランが提唱した予防医学の危機理論の中で、専門家が危機に気づき助けを求められる人に対し、危機援助ができるように、相談にのり支えていくことをコンサルテーションといいます。
・ その場合の専門家をコンサルタント、相談する人をコンサルテイと呼びます。
・ 看護におけるコンサルテーションとは、 コンサルテイである看護者に対し、より高度で専門的知識を持った専門家(リエゾン精神看護師や専門看護師)がアドバイスや指示するだけでなく、様々な資源を用いて、看護師(コンサルテイ)が問題解決や変化をおこせるように手助けするプロセスとなります。
[設問] 予防精神医学の立場から提唱されている、危機(クライシス)の第2次予防とは、次のどれか・
イ 精神的不健康状態や精神障害の発生をコントロールし予防すること
ロ 早期発見と早期治療
ハ 精神障害者の社会復帰の促進
ニ 危機についての啓蒙活動 正解 (ロ)
[設問] カプランが提唱した予防医学の危機理論の中で、危機援助について相談するものを何と呼ぶか?
イ コンサルタント
ロ アドバイザー
ハ アドバイジィ
ニ コンサルティ 正解 (ニ)
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