過去問を考えてみよう(173) [過去問解析]
173 Aさん(19歳、女性)は、境界性人格(パーソナリティ)障害で入院している。病棟では、安全管理のため、個人用の爪切りをナースステーションで管理している。Aさんが自分の爪切りを使用した後、看護師が返却を求めると「主治医の先生は自分で持っていてもいいって言ったのよ」と攻撃的な口調で抵抗した。この日、主治医は不在であった。 Aさんへの対応として最も適切なのはどれか。 (2013年午後出題)
1. 「先生はそのようなことは言わないと思います」
2. 「先生は不在なので、私の指示に従ってください」
3. 「病棟の安全が守れないので退院していただきます」
4. 「先生に確認がとれるまで、こちらでお預かりします」
正解 (4)
[解説] 常識を問う問題ですね。 1は患者の言葉の全面否定なので×。 2は、独断的で×。3は退院を勝手に決める権限はなく、×。 よって、正解は4となります。
[補足1] 境界性人格障害とは、青年期から成人初期に多いとされるもので、他者との関係がうまく築けず、感情や思考の制御が困難となり、衝動的な自己破壊行為を示すのが特徴です。
では、次の設問に答えてください。
[設問] 境界性人格障害の有病率が最も多いのはどの世代か。
イ 10~19歳
ロ 20~29歳
ハ 30~39歳
ニ 40~49歳
正解 (ロ)
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