過去問を考えてみよう(355) [過去問解析]
次の文を読み355~357の問いに答えよ。
Aさん(58歳、男性)は、3年前に直腸癌(rectal cancer)と診断され、手術を受けてストーマを増設した。 その後Aさんは直腸癌(rectal cancer)を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部の癌性疼痛を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院していた。 Aさんは「自宅で療養したい。痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない」と在宅療養を希望した。 現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を1日2回内服し、食事は食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少している。Aさんの家族は56歳の妻と他県で仕事をしている長女である。
355. Aさんは退院後、訪問診療と訪問看護を利用することになった。 訪問看護師が、Aさんと家族に説明する内容で適切なのはどれか。 (2014年午前出題)
1. 「お風呂に入るのはやめましょう」
2. 「自宅ではベッド上で安静にしてください」
3. 「ストーマのパウチの交換をお手伝いします」
4. 「ストーマがあるので副作用の便秘の心配はありません」
正解 (3)
[解説] ストーマがあっても入浴は可能なので1は×。 動ける間はベッド上安静にしておく必要はないので2も×。 ストーマがあっても、便秘を起こすことはあるので4も×。 で、正解は3。
[補足] オキシコドンは、比較的便秘や吐き気などの副作用は少ないとされるが、全くないわけではありません。めったいにないとされますが、呼吸抑制、錯乱、イレウスなどの重篤な副作用も起ることがあります。
[参考1] 成人看護学(84)(排泄機能障害を持つ患者の看護) ⇒ http://shiratorik-kango.blog.so-net.ne.jp/2013-08-26
次の設問に挑戦してください。
[設問] WHO癌疼痛治療方針(1986年)のコンセプトに当てはまらないのはどれか。
イ. 経静脈的に
ロ. 時刻を決めて規則正しく
ハ. 除痛ラダーに沿って効力の順に
ニ. 患者ごとの個別な量で
正解 (イ)
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