過去問を考えてみよう(535) [過去問解析]
535. Aさん(54歳、女性)は、排便困難のため外来を受診し、酸化マグネシウムを処方された。 腹腔内手術の既往歴がある。 Aさんへの指導で適切なのはどれか。 (2012年午前出題)
1. 「運動は控えてください」
2. 「下痢が続いても心配ありません」
3. 「おなかの張りが続くようなら、また受診してください」
4. 「旅行をする場合は酸化マグネシウムの内服を控えてください」
正解 (3)
[解説] 運動を控えるのは逆効果なので1は×。 下痢があれば薬剤が効き過ぎなので薬剤の調整が必要で、2も×。 旅行する場合に控える必要はないので4も×。 腹腔内手術の既往があれば、癒着のおそれもあるので、正解は3。
[補足] 酸化マグネシウムは腸内で塩化マグネシウムさらに炭酸マグネシウムとなり腸内の浸透圧を上昇させます。 そのため、水分を腸管内に引き寄せることになり、便は柔らかくなり、また腸管に刺激を与え、排便を促すことになるわけです。
[関連問題] ⇒ http://shiratorik-kango.blog.so-net.ne.jp/2015-07-06
次の設問に挑戦してください。
[設問] 水酸化マグネシウムは次のどれに含まれるか。
イ. 塩類下剤
ロ. 膨張性下剤
ハ. 浸潤性下剤
ニ. 糖類下
正解 (イ)
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