過去問を考えてみよう(814) [過去問解析]
814. 外来で点滴静脈内注射が開始され、入院した。 夕方からAさんの表情に落ち着きがない様子や看護師の説明を聞かない様子がみられた。 夜間から朝までぶつぶつと独り言を話していた。 Aさんの看護で最も適切なのはどれか。 (2015年午前出題)
1. 夜間の病室内の照明を消す。
2. 日中に車椅子での散歩を介助する。
3. Aさんに点滴を抜かないように説明する。
4. 夜間は睡眠導入薬の処方を医師に依頼する。
正解 (2)
[解説] みられるのはせん妄と思われるので、1は改善につながらず×。 3は理解してもらえず×。 睡眠導入薬は覚醒度を落とすので逆効果のため4も×。 で、正解は2。
[補足] せん妄の基盤にあるのは時、場所、ヒトなどの見当識の障害です。 見当識障害は、意識レベルが低下したときなどに起り、自分の置かれている状況が掌握できにくくなります。 そのため、覚醒度の落ちる夕方以降に症状が現れ、悪化することになります。
次の設問に挑戦してください。
[設問] せん妄の背景にあるのはどれか。
イ. 見当識障害
ロ. 近時記憶障害
ハ. 長期記憶障害
ニ. 視覚障害
正解 (イ)
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