過去問を考えてみよう(1165) [過去問解析]
次の文を読み1165~1167の問いに答えよ。
Aさん(28歳、女性、会社員)は、夫と1歳の娘との3人で暮らしている。25歳のときに潰瘍性大腸炎と診断され、内服治療を続けてきた。Aさんは27歳で出産後、職場に復帰していたが3か月前から排便回数が増え、便に血液が混入するようになった。1週前から下痢が1日8~10回あり、腹痛や発熱もみられ、外来受診したところ、潰瘍性大腸炎の再燃のため入院することになった。身長158.2cm、体重40.2㎏。体温38.3℃、脈拍92/分、血圧108/76㎜Hgであった。血液検査データは、赤血球340万/μL、白血球9,800/μL、Hb7.8/dL、アルブミン2.5㎎/dL、CRP5.5㎎/dL。
1165.Aさんの状態のアセスメントで適切なのはどれか。
1.BMIによる肥満度の判定基準では普通体重に該当する。
2.貧血は心不全の徴候を示している。
3.浮腫が出現する可能性がある。
4.脱水に陥る可能性は低い。
設問(3)
[解説]BMIからみれば低体重、貧血は病巣からの出血によるもの、下痢があり脱水に陥る可能性はあり、1,2,4は×。正解は3。
[補足]アルブミンは血清蛋白の約60%を占めています。低アルブミン血症は膠質浸透圧の低下を起こし、浮腫の原因となります。正常値は、3.5g/dL以上とされています。
次の設問に挑戦してください。
[設問]健常者の血清蛋白分画で、アルブミンに次いで多いのはどれか。
イ.α1グロブリン
ロ.α2グロブリン
ハ.βグロブリン
ニ.γグロブリン 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ハの「パーキンソン病」でした。
コメント 0