過去問を考えてみよう(1286) [過去問解析]
1286.腹部造影CTにて膵頭部癌が疑われ、内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉が行われ、膵液細胞診と膵管擦過細胞診とが行われた。また、内視鏡的経鼻胆道ドレナージ〈ENBD〉が行われ、ドレナージチューブが留置された。処置後18時間、チューブからの排液は良好で、腹痛はなく、Aさんはチューブが固定されている鼻翼の違和感を訴えている。バイタルサインは、体温37.1℃、脈拍76/分、血圧128/80㎜Hgであった。血液検査データは、総ビリルビン11.2㎎/dL、直接ビリルビン8.2㎎/dL、アミラーゼ96IU/L、白血球9,800/μL、CRP3.5㎎/dLであった。
このときのAさんへの看護で正しいのはどれか。
1.禁食が続くことを伝える。
2.ベッド上安静が必要であることを伝える。
3.鼻翼にドレナージチューブが接触していないか確認する。
4.ドレナージチューブを持続吸引器に接続する準備をする。
正解(3)
[解説]現状では禁食が続くとは思えず1は×。ベッド上安静が必要とは思えず2も×。排液は良好なので、持続吸引器に接続の準備をする必要はなく、4も×。愁訴を考慮すれば、正解は3。
次の設問に挑戦してください。
[設問]ERCP関連処置の偶発症として、最も注意を要するのはどれか。
イ.急性肝炎
ロ.急性膵炎
ハ.急性胃炎
二.急性腸炎 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、二の「溶血性貧血」でした。
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