過去問を考えてみよう(1639) [過去問解析]
1639. Aさんは脳血管造影で右中大脳動脈に動脈瘤が確認され、脳血管内治療(コイル塞栓術)が実施された。その後、Aさんは意識清明で問題なく経過していたが、手術後6日から刺激に対する反応が鈍くなり、閉眼していることが多くなった。意識レベルはジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅱ-10。左上肢はBarré〈バレー〉徴候陽性を示した。
Aさんに生じていることとして最も考えられるのはどれか。
1.けいれん発作
2.脳血管攣縮
3.せん妄
4.水頭症
正解(2)
[解説]左上肢にバレー徴候がみられることから、左大脳半球に病変が起きたことが推測されます。動脈瘤がみられた側ですから、くも膜下出血後、4~14日経ったころに起こる、脳血管攣縮による脳梗塞の可能性が高いかと思われます。正解は2。
次の設問に挑戦してください。
[設問]脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の場合、再出血が起こりやすいのはどの時期か。
イ.発症後24時間以内
ロ.発症後7日前後
ハ.発症後14日前後
ニ.発症後4週間前後 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ハの「チェーンストークス呼吸」でした。
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