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人体の構造と機能 第107回(神経系) [人体の構造と機能]

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C)末梢神経系の分類

a)感覚系と運動系

・末梢神経は入力系の感覚神経と運動神経に分けられます。

b)感覚系のいろいろ

・一般体性感覚神経: 手足、頭頸部、体幹の表面からの触覚・温度覚・痛覚・深部感覚(振動覚など)を伝えます。

・特殊体性感覚神経: 脳神経領域の嗅覚・視覚・聴覚・平衡覚を伝えます。

・特殊内臓感覚神経: 味覚を伝えます。

・一般内臓感覚神経: 内臓器官の感覚を伝えます。

c)運動系のいろいろ

・一般体性運動神経: 手足、体幹の骨格筋を支配します。

・特殊内臓運動神経: 咀嚼筋(そしゃくきん)、表情筋、咽頭・喉頭筋を支配しています。

・一般内臓運動神経: 消化管や排泄器官などの内臓器官の平滑筋を支配しています。自律神経のことです。

d)自律神経系

・自律神経の上位中枢は、間脳の視床下部にあります。

・自律神経には交感神経と副交感神経があります。

・交感神経の下位中枢は、脊髄側角(第8頸髄、胸髄、第2、3腰髄)にあり、副交感神経は脳幹と仙髄にあります。

・交感神経は、脊髄側角(節前ニューロン)から節前線維が出て、交感神経幹などで神経節をつくり、節後神経に乗り換えて支配する器官へ向かいます。

交感神経.png

・副交感神経系の神経は、支配臓器の近傍にある副交感神経節に入ります。副交感神経系は安静時、睡眠時などに優位となる自律神経です。

副交感神経.png

・交感神経の節前線維の神経伝達物質はアセチルコリンで、節後線維では、主な器官ではノルアドレナリンです。ノルアドレナリンはカテコーラミン受容体に結合するが、受容体にはα受容体とβ受容体があります。

交感神経伝達物質.png

・副交感神経では、節前線維も節後線維もアセチルコリンです。

副交感神経伝達物質.png

[設問] 脳幹にある副交感神経系の神経核はどの神経に属するか? 二つ選べ。

イ 動眼神経   ロ 三叉神経   ハ 外転神経   ニ 舌下神経   ホ 舌咽神経

                                正解 (

[設問] 交感神経の節前線維の分泌する神経伝達物質はどれか?

イ ノルアドレナリン

ロ アドレナリン

ハ ドパミン

ニ アセチルコリン          正解 (

 

以上で、人体の構造と機能、すべて終了します。 次は、疾病の成り立ちと回復の促進に取り組みます。


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