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成人看護学(47)(生体防御機能の障害を持つ患者への看護) [成人看護学]

15.生体防御機能の障害をもつ患者の看護

1)免疫機能の観察とアセスメント

(1)炎症反応の観察

・ 炎症では、発熱がおこり、末梢血では白血球(主に好中球)、免疫グロブリンが増加します。

・ リンパ節腫大もおこることがあります。

・ 膠原病は、非感染性炎症疾患であり、関節炎、筋炎、皮疹、皮膚硬化、レイノー現象、腎炎、間質性肺炎など全身に及ぶ疾患です。

(2)身体所見・血液検査の正常性

・ 骨髄機能不全では、赤血球、白血球、血小板が減少します。

・ 貧血は赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値のいずれかが低下した状態をいいます。

貧血.png

・ 出血傾向の徴候は、皮下出血、粘膜出血から始まり、最期は臓器出血が
おこります。

・ アレルギー疾患では血液中の好酸球が増加します。

・ 膠原病では、血清中に抗核抗体、リウマチ因子などの自己抗体がみられます。

・ SLE

SLE.png

・ ベーチェット病では、口腔粘膜の再発性潰瘍、外陰部皮膚の有痛性潰瘍、虹彩毛様体炎、網膜ぶどう膜炎が主な症状となります。

[設問] 膠原病でよくみられる症状、所見を二つ選べ。

イ 多血症  ロ 関節炎  ハ 心筋梗塞  ニ レイノー現象  ホ 腎盂腎炎

                         正解 (

[設問] SLE(全身性エリテマトーデス)に特徴的な症状・所見を一つ選べ。

イ 筋肉痛  ロ 朝の関節のこわばり  ハ 口渇  ニ 蝶形紅斑

                          正解 (

[設問] ベーチェット病の特徴的な症状・所見を一つ選べ。

イ 蝶形紅斑  ロ 筋肉痛  ハ 口腔粘膜の再発性潰瘍  ニ 涙の減少

                          正解 (

 

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成人看護学(46)(内部環境調節障害を持つ患者への看護) [成人看護学]

6)体温調節機能障害への看護

(1)熱中症、過高熱への対応

・ 熱中症は、高温多湿の環境によっておこる障害の総称で、熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病に分類されます。

・ 熱失神とは、高体温によって血管が拡張し、脱水が加わることで血圧が下がっておこる一過性の意識障害のことです。高体温といっても軽度で、生命に関わることはありません。

・ 熱けいれんの場合も体温上昇は軽度で、生命に関わることはありません。  多量の発汗のあとに、水分だけを補給したときに起ります。  涼しい環境に移し、約1%の食塩水を飲ませ、生理食塩水またはリンゲル液の輸液を行います。  筋けいれんにはナトリウム負荷を行い、有痛性けいれんには、鎮痛薬を用います。

・ 熱疲労とは、高温へ暴露されたために体温が上昇し、脱力、疲労感、めまいや悪心・嘔吐などを起こすものです。  しかし、体温は40℃を超えることはなく、意識障害もありません。

・ 熱射病とは、体温が40℃以上となって、興奮、幻覚、けいれん、意識障害などの神経症状が出現する病態です。  高体温のために多臓器障害をおこし、死亡につながることもあります。

・ 熱疲労、熱射病の場合、体表および体腔内の冷却、生理食塩水またはリンゲル液の大量輸液、肺動脈カテーテルによるモニタリング、腎血流の確保、脳保護などを行っていきます。

燃える男.png

(2)低体温への対応

・ 低体温症は、深部体温(直腸温)が35℃以下になる状態をいい、死亡率が高い(20〜90%)重篤な疾患です。

・ 低体温を復温させる手段としては、保温法、体表加温法、体腔内加温法があります。

・ 保温法とは、温かい環境で、毛布などで覆い、熱放散による体温低下を防ぐ方法です。

・ 体腔内加温法とは、加温・加湿した空気の吸入、加温した輸液の投与、加温した液体による胃洗浄や腹膜灌流などで加温する方法です。

・ 35〜32℃の場合は、保温と体表加温で、32〜28℃の場合は体腔内加温で、28℃以下の時は人工心肺を用いた加温を行います。

・ 体表のマッサージなどで、末梢血管が拡張し、深部体温が低下するのをアフタードロップ、相対的な循環血液量の低下により低血圧になるのをリウオーミングショックといい、加温時におこりうる危険な状態です。  また、インスリンは30℃以下ではほとんど作用せず、体温の回復とともに急に効果が現れてくることがあるので、頻回に血糖をモニターする必
要があります。

[設問] 熱中症の中で、熱疲労ではみられず、熱射病で認められる症状は次のどれか? 一つ選べ。

イ 頭痛  ロ 脱力  ハ 昏睡  ニ 筋肉痛  ホ 発汗

                               正解 (

[設問] 低体温症の診断は、次のどれを指標としてなされるか?

イ 腋窩温35℃以下

ロ 直腸温35℃以下

ハ 腋窩温33℃以下

ニ 直腸温33℃以下                  正解 (

[設問] 加温した液体によって胃洗浄や腹膜還流を行って加温する方法は何と呼ばれるのか?

イ 保温法  ロ 体表加温法  ハ 体腔内加温法  ニ 深部加温法

                                正解 (

[設問] 体表のマッサージなどの加温時におこるもので、末梢血管が拡張して深部体温が低下するのを何というか?

イ アフタードロップ 

ロ リウオーミングショック(再加温ショック)

ハ リバウンドショック

ニ エンドトキシンショック                 正解 (


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成人看護学(45)(内部環境調節障害を持つ患者への看護) [成人看護学]

5)体温調節機能の観察とアセスメント

(1)発熱・熱型と随伴症状の観察

・ 発熱は上昇期、極期、解熱期に分けられます。発熱の上昇期には、悪寒・戦慄、全身倦怠感、関節痛、呼吸増加、頻脈などがあります。極期には熱感があり、極期を過ぎると発汗します。

・ 41.5℃以上の高熱が続くと、意識障害をおこし、8〜10時間以上続く場合は生命の危機となります。  脳炎・髄膜炎の場合、発熱に激しい頭痛が随伴します。

(2)体温異常の原因と程度

てかり.png

・ 高体温の原因は、熱産生の過剰もしくは体熱放散の低下によっておこります。

・ 高体温状態は、39℃以下を第1相、40〜42.5℃を第2相、43℃以上を第3相といいますが、第2相では心血管系への負担が大きくなり、第3相では致死的となります。

・ 低体温は、熱産生の低下もしくは体熱放散の過剰によっておこります。

[設問] 発熱の解熱期のみられる症状所見を一つ選べ。

イ 悪寒  ロ 関節痛  ハ 熱感  ニ 頻脈  ホ 発汗

                        正解 (

[設問] 服を脱いだり着たりして体温調節するのは、何と呼ぶか?

イ 自律性体温調節

ロ 行動性体温調節

ハ 体動性体温調節

ニ 自家性体温調節                  正解 (

 


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成人看護学(44)(内部環境調節障害を持つ患者への看護) [成人看護学]

(6)維持透析の生活指導

透析患者の食事.png

(7)慢性腎不全の病期に応じた生活指導

・ 慢性腎不全では、病期に応じて就労や学業など活動レベルの基準が設けられているので、それに沿った生活調整ができるよう指導します。

腎不全生活指導ガイドライン.png

[設問] 糖尿病のない維持透析患者の食事のカロリーはどれくらいにするか?

イ 10~20kcal/kg/日

ロ 25~35kcal/kg/日

ハ 35~40kcal/kg/日

ニ 45~50kcal/kg/日               正解 (


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成人看護学(43)(内部環境調節障害を持つ患者への看護) [成人看護学]

(4)血液透析・腹膜透析の管理

透析回路.png
透析症候群.png

・ CAPDは、1日3〜4回行い、約30分をかけて腹腔内に留置したカテーテルから透析液を入れて血液を浄化する方法で、貯留中は自由に活動できます。 合併症として、腹膜炎をおこすことがあるため、清潔操作を心がけるとともに、腹痛、悪心・嘔吐、発熱、排液の性状に注意し、異常の早期発見に努める必要があります。

(5)シャントの管理と患者指導

・ 血液透析をするために、血液の出し入れをするのにシャントと呼ばれる動脈と静脈を皮下で吻合したブラッドアクセスをつくります。 一般に利き腕でない橈骨動脈と橈骨皮静脈とを吻合します。 そのため、腎不全末期ではシャントを形成する側の上腕での採血や注射、血圧測定を禁じます。

・ シャントの合併症には、閉塞、感染、出血などがあります。

・ シャントトラブル予防のためには、「シャント音の聴取やシャント部の拍動の触知により血流を確認する」 「疼痛や腫脹、発赤、冷感の有無を観察する」 「シャント側の腕で重い物を持つことや腕時計、腕枕などは避ける」 「シャント部の清潔を保持する」 「シャント部をゆるいサポーターや包帯で保護する」 などを指導します。

[設問] 血液透析の導入期にみられやすい合併症は次のどれか?

イ メタボリック症候群

ロ 不均衡症候群

ハ ロコモ症候群

ニ 悪性症候群                 正解 (

[設問] 腎不全に対する通常の血液透析の1回にかける時間と週あたりの回数はどれか?

イ 1回1~2時間、週5回

ロ 1回2~3時間、週5回

ハ 1回4~5時間、週3回

ニ 1回7~8時間、週1回               正解 (

[設問] 一般に血液透析でシャントに使われる動脈は次のどれか?

イ 橈骨動脈   ロ 上腕動脈   ハ 尺骨動脈   ニ 鎖骨下動脈

                                正解 ()            


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成人看護学(42)(内部環境調節障害を持つ患者への看護) [成人看護学]

4)体液不均衡の看護

(1)腎生検時の看護

・ 腎生検は、診断の確定や治療方針の決定、妊娠の可否、予後の推定、治療の効果判定などのために行います。

腎生検.png

・ 検査後は、食事・排泄・清潔などへの援助と長時間安静による苦痛の緩和が必要です。

(2)腎臓移植術後の看護

・ 術後の患者の管理のポイントは、免疫抑制療法、全身管理、水分管理、拒絶反応の早期発見・早期治療、感染症の予防です。

・ 腎移植直後は、バイタルサイン、血液検査結果、水分バランスなどの全身状態と免疫抑制薬・輸液量の管理、合併症の有無の観察が重要です。

・ 超急性拒絶反応(血流再開後48時間以内)は、レシピエント血中にドナーMHC抗原に対する既存抗体が存在した場合におこります。

・ 急性拒絶反応は、腎機能低下、移植腎の肥大・圧痛、全身症状(発熱、全身倦怠感、感冒様症状)、血液データ(BUN、クレアチニンの上昇)、尿検査、超音波検査、腎シンチグラフィー、腎生検を用いて判断します。

・ 急激に尿量が低下した場合は、血塊によるバルーンカテーテルの閉塞、脱水、拒絶反応、低血圧が考えられ、乏尿の原因を確認してから利尿剤を投与します。

・ 術後合併症は、リンパ漏、尿漏、血尿がみられる。ほとんどの場合、保存的療法で軽快します。

・ 退院後は、感染予防のため手洗い、うがいなど感染防止の必要性を説明します。 術後3ヶ月までは急性拒絶反応、感染症、免疫抑制薬の副作用(不整脈、動悸など)があるため、患者自身で早期発見できるよう指導していきます。

(3)透析療法の適用基準と選択

・ 透析療法は、慢性腎不全が進行して食事、薬物療法では尿毒症症状の改善が期待できないほど腎機能が低下した患者に適用されます。

・ 透析療法には、血液透析と腹膜透析があります。

・ 血液透析は、体外で人工透析膜を介して代謝老廃物や過剰の水分、電解質を除去して血液を浄化する方法です。 腹膜透析は、腹腔内に透析液を注入し、腹膜を介して血液を浄化する方法です。 それには、間歇的なものと持続的なもの(CAPD)があります。


[設問] 腎生検時の看護で正しいものを一つ選べ。

イ 検査前には検査時の体位が仰臥位であることを説明しておく。

ロ 腎生検の合併症には、腎周囲出血、肉眼的血尿、ショックなどがあることを念頭におく。

ハ 不安を与えるのはよくないので、検査の合併症については説明を避ける。

ニ 術後は特に安静は必要としない。

                           正解 (

[設問] 腎臓移植後の看護について、正しいものを一つ選べ。

イ 移植直後は、バイタルサイン、血液検査結果、水分バランスなどの全身状態と免疫抑制薬・輸液量の管理、合併症の有無の観察が重要となる。

ロ 血流再開後48時間以内におこる超急性拒絶反応は、レシピエントにドナーABO抗原に対する既存抗体が存在した場合におこる。

ハ 急激に尿量が低下する原因となるのは、バルーンカテーテルの閉塞だけである。

ニ 術後合併症としておこるリンパ漏、尿漏、血尿に対しては、保存的治療法では対応できないことが多い。

                                正解 (


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成人看護学(41)(内部環境調節障害を持つ患者への看護) [成人看護学]

3)体液調節機能の観察とアセスメント

(1)浮腫・脱水の観察法

浮腫.png

(2)水分出納、身体所見、血液検査

・ 1日に摂取する水分と、排出される水分は等しくなるよう調節され、体液のバランスが保たれています。

・ 電解質の大きな変化は、生命に危険をもたらします。

・ 水分出納は、飲水量、食事摂取量、輸液量、尿量、発汗、便の量、排液量などから把握します。

・ 体重測定は、毎日同時刻に同じ条件で行います。

・ 水分が不足すると視床下部にある浸透圧受容体が反応し、口渇感を生じ、飲水を促し、下垂体後葉から抗利尿ホルモンが分泌され、尿量を減少させます。

・ 腎不全では、血中の尿素窒素とクレアチニンが上昇します。

(3)体液不均衡の程度と原因、腎不全の病期

・ 何らかの原因で腎機能が障害され、体液の恒常性を維持できなくなった状態を腎不全といいます。

・ 急激に発症し、回復の可能性を有するものを急性腎不全、慢性腎疾患が徐々に進行して不可逆的な腎機能低下をきたしたものを慢性腎不全といいます。

腎不全.png
腎不全病気.png

(4)心身・日常生活への影響

・ 腎機能が低下すると、体内に老廃物が蓄積して尿毒症症状、電解質異常、代謝性アシドーシスなどをひきおこします。また、エリスロポイエチンの分泌低下がおこり、貧血がおこります。 浮腫が高度になると、体重増加や呼吸困難がおこります。

・ 慢性腎不全は不可逆性で徐々に進行するので、患者は常に生命の危険を感じながら生きることになります。 また、水分、塩分、蛋白質などの厳しい制限は心理的ストレスの原因となります。

・ 慢性腎不全患者の皮膚の色素沈着、透析のためのシャント造設、ネフローゼ症候群でのステロイド使用による満月様顔貌などは、ボデイイメージにも影響を及ぼします。

[設問] 腎不全で値が上昇するものを二つ選べ。

イ 赤血球数  ロ 血清アンモニア  ハ 血清尿素窒素  ニ 血清クレアチニン  ホ γ‐GTP

                              正解 (

[設問] Seldinによる慢性腎不全の経過で正しいものを選べ。

イ 腎予備能力減少期→代償性腎不全期→非代償性腎不全期→尿毒症期

ロ 代償性腎不全期→腎予備能力減少期→非代償性腎不全期→尿毒症期

ハ 代償性腎不全期→非代償性腎不全期→腎予備能力減少期→尿毒症期

ニ 腎予備能力減少期→代償性腎不全期→尿毒症期→非代償性腎不全期

                             正解 (

[設問] Seldinの慢性腎不全の病期で、高度の高尿素窒素血症、夜間多尿がみられ、GFRが30%以下に低下しているのはどの病気か?

イ 第1期  ロ 第2期  ハ 第3期  ニ 第4期

                            正解 (




 


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成人看護学(40)(内部環境調節障害を持つ患者への看護) [成人看護学]

2)内分泌機能障害の看護

(1)甲状腺切除術時の生活指導

・ 甲状腺切除後は、甲状腺機能低下症となりますので甲状腺ホルモン製剤を服用することになります。 その際、服薬指導が必要となります。 甲状腺切除時に上皮小体も喪失すると、上皮小体機能低下を生じます。 この際は、低カルシウム血症によるテタニーがおこることを説明し、発生時は受診するよう指導しておきます。

・ 創部はケロイド・瘢痕化予防のためサージカルテープ固定が必要となりますから、無理にテープをはがさないよう説明しておきます。

(2)脳下垂体切除術時の生活指導

・ 手術により、抗利尿ホルモンの分泌不全のため尿崩症がおこることがありますが、その場合、ホルモン補充療法として副腎皮質ホルモン剤、甲状腺刺激ホルモン剤、抗利尿ホルモン剤などが投与されますから、指示量を厳重に守るよう指導します。

・ 視力・視野障害が残ることがある場合は、指導を行いそれによる危険を防止します。

(3)副腎摘出術時の生活指導

副腎敵宿.png

(4)ホルモン補充療法・抗ホルモン療法の生活指導

・ 適切なホルモン療法が行われていれば、普通に生活できることを説明します。

・ ホルモンの過不足の時の症状を本人と家族に説明します。また、治療に伴い気分の変調が生じる場合があることも説明しておきます。

・ 服薬を自己中断すると急性増悪し、生命に危険がおよぶこともある旨を伝えておきます。

・ ホルモンバランス失調時は、病気と症状の関係について本人と家族に理解を促し、周囲の人々の理解が得られるよう人間関係の調整に当たります。 また、薬物療法の目的、処方された与薬量、作用・副作用について説明し、適切に服薬が継続できるよう生活レベルに応じた説明を行います。

[設問] 甲状腺切除時に起る可能性のあるものを二つ選べ。

イ 徐脈

ロ 低カルシウム血症

ハ 低ナトリウム血症

ニ 多汗

ホ 高体温              正解 (

[設問] 脳下垂体切除に障害が起ることのある脳神経は次のどれか?

イ 嗅神経  ロ 視神経  ハ 動眼神経  ニ 滑車神経

                     正解 (


 


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成人看護学(39)(内部環境調節障害を持つ患者への看護) [成人看護学]

14.内部環境調節障害をもつ患者への看護

1)内分泌機能の観察とアセスメント

(1)甲状腺触診法

甲状腺触診.png

(2)身体・精神・血液所見、ホルモン定量、代謝率

・ 甲状腺ホルモンの標的細胞は、心筋、骨格筋、平滑筋、皮膚などの細胞と神経細胞です。

・ 甲状腺機能が亢進すると、頻脈、手指振戦、下痢、いらいら、皮膚湿潤などがおこります。 甲状腺機能亢進でおこる眼球突出、頻脈、甲状腺腫をメルゼブルグの3主徴といいます。

・ 甲状腺機能が低下すると、徐脈、筋力低下、便秘、精神機能低下、皮膚乾燥などがおこります。 検査データでは、機能亢進では血中T3、T4、FT3、FT4が高値、TSHが低値となり、心電図異常、血清コレステロール低値、基礎代謝率の増加などを認め、機能低下では反対の値を示します。

(3)心身・日常生活への影響

甲状腺機能亢進症.png

[設問] 甲状腺機能亢進症で起るメルゼブルグの三主徴の組み合わせを選べ。

イ 眼球かん凹・徐脈・甲状腺腫

ロ 眼球突出・頻脈・甲状腺腫

ハ 眼球かん凹・頻脈・甲状腺腫

ニ 頻脈・多汗・甲状腺腫               正解 (

[設問] 甲状腺機能低下でおこる症状または所見を二つ選べ。

イ 頻脈  ロ 徐脈  ハ 皮膚乾燥  ニ 下痢  ホ 多汗

                               正解 (

[設問] 甲状腺機能亢進時におこる症状または所見を二つ選べ。

イ 手指の振戦  ロ 皮膚乾燥  ハ 多汗  ニ 便秘  ホ 徐脈

                               正解 (

 

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成人看護学(38)(栄養摂取・代謝障害を持つ患者への看護) [成人看護学]

10)脂質・尿酸代謝障害の主な看護

(1)高脂血症の生活指導

高脂血症の治療.png

(2)高尿酸血症の生活指導

・ 高尿酸血症の生活指導には、尿酸値を下げる食事指導、腎機能保護のため尿量を2000mL/日以上になるようにする指導、薬物療法に関する指導があります。

・ 食事指導では、プリン体を多く含む高プリン食を避けるように指導します。 尿が酸性に傾くと尿酸結石ができやすくなるので、尿をアルカリにする食品を多く摂取するよう指導します。 また、アルコール摂取を控えるように指導し、週2日は禁酒とします。

・ 疼痛が強い時は、鎮痛薬を使用し、安静を保つよう指導します。

[設問] 高脂血症の生活指導で正しいものを選べ。

イ 高脂血症の治療には、薬物療法と食事療法と運動療法があることを指導する。

ロ 食事療法として、青魚や海藻類、根菜類などを食材として避けるよう指導する。

ハ 運動療法には無酸素運動を積極的に取り入れるようにする。

ニ 高脂血症の治療薬を確実に服用すれば、その他の治療法は必要なくなることを説明する。

                              正解 (

[設問] 高尿酸血症の生活指導として正しいものを一つ選べ。

イ 腎機能保護のため、尿量は1000mL/日程度になるようにする。

ロ 食事指導では、高プリン食を避けるように指導する。

ハ 尿は感染を避けるため、尿をアルカリにする食品は避けるようにする。

ニ アルコールは利尿作用があるため、控える必要はないと指導する。

                       正解 (


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