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成人看護学(70)(運動機能障害を持つ患者の看護) [成人看護学]

(5)四肢の形状、運動、姿勢、歩行

・ 四肢の形状についての評価は、問診による既往歴、先天性疾患の有無、妊娠・出産状況、遺伝に関する情報を踏まえて行います。

・ 四肢の形状の後天的形態異常は、症状の部位、年齢、職業と関連があるため、それらの情報を得る必要があります。

・ 運動機能の評価では、関節可動域の評価、徒手筋力評価などを行なったうえで、ADLの評価も行い、援助の必要性とその内容を決めます。

歩行周期.png

(6)機能障害の程度と原因

・ 四肢の異常な形状には、先天性形態異常(奇形)、後天性形態異常(変形)があります。

・ 手指の奇形には、合指症、多指症、短指症、欠指症があり、下肢の奇形には、先天性股関節脱臼、内反足などがあります。

・ 関節運動異常には、拘縮、強直、動揺関節があります。

・ 先天性関節拘縮では、先天性内反足が代表的なものです。

・ 強直とは、関節の軟骨、骨、関節包の病変による関節可動域の制限で、拘縮とは、関節そのものでない筋・靭帯などの軟部組織の病変で関節可動域が制限された状態をいいます。

・ 異常歩行には、麻痺性歩行、痙性歩行、失調性歩行、墜下性歩行、逃避性歩行があります。

(7)心身・日常生活への影響

・ 運動機能障害があると、行動制限による心理・社会的問題がおこります。

・ 運動機能障害の発症年齢、発症形式、予後、発症前の性格、知能・才能、身体的依存の程度などによって、おこってくる心理・社会的問題とそれに対する援助内容も異なってきます。

・ 急性期の心理的問題は、障害に対する不安で、慢性期になると、劣等感、依頼心が高まり、社会生活の破綻に対する不安となります。

・ 長期の療養生活によって、病気への逃避、病気の拒絶、自己中心性などの拘禁反応がおこることがあります。 この場合、日常生活の自立が困難となります。

[設問] 正常な歩行では、立脚期(足が地面についている時)と遊脚期(ついていない時)の割合はどれくらいといわれているか?

イ 50:50  ロ 60:40  ハ 70:30  ニ 40:60  ホ 30:70

                                正解 (

[設問] 四肢の後天性形態異常を一つ選べ。

イ 合指症  ロ 多指症  ハ 変形性関節炎  ニ 短指症

                               正解 (

[設問] 関節そのものではなく、筋・靭帯などの軟部組織の病変で関節可動域の制限を何というか?

イ 強剛  ロ 固宿  ハ 強直  ニ 拘縮       

                              正解 (

[設問] 小脳の病変でおこる異常歩行は次のどれか?

イ 麻痺性歩行  ロ 痙性歩行  ハ 失調性歩行  ニ 鶏歩行

                             正解 (

 


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