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成人看護学(72)(運動機能障害を持つ患者の看護) [成人看護学]

(4)関節可動域訓練の適応と原則

関節可動域訓練.png

(5)筋力増強訓練の適応と原則

・ 筋力増強訓練は、1日に数回行います。一度に同じ運動を行うよりも、1回の量を減らし、数回に分ける方が効果的です。

・ 関節を動かしても問題がない場合、等張性運動を行います。 他動・自動運動で50%以上の抵抗を加えて筋力を増強させるか、50%以下で回数を増やして行い持久力をつけさせます。

・ 関節が動かせない場合、等尺性運動を行います。 これは、関節を固定し、筋肉を収縮させる運動で、大腿四頭筋のセッテイング運動などがあります。

・ 慢性疾患や加齢に伴う運動器疾患では、機能低下の進行を遅らせ、日常生活を維持できるよう筋力増強訓練を行います。

(6)骨折の観血的整復術の看護

・ 受傷後6〜8時間内に、十分な洗浄と異物の除去、創縁切除(デブリードマン)の徹底、無菌操作下に止血を行います。

・ 観血的整復術においては、感染防止、骨膜保存、止血が重要です。

・ 観血的整復術の周手術期の創傷処置は、無菌操作で行い、施行前には手洗い・マスクの着用を行います。

・ 観血的整復術直後は、疼痛が強いためペインスコアを用いて疼痛をアセスメントし、積極的に鎮痛緩和を行っていきます。

・ 観血的整復術後は、手術による深部静脈の塞栓予防のため下肢の圧迫包帯や圧迫用ストッキングを用い、呼吸音、バイタルサイン、SpO2を観察し、肺塞栓の早期発見に努めます。

・ 観血的整復術後は、固定法によって安静期間が違ってきますが、関節拘縮、筋萎縮を予防するために、早期より末梢の自動運動を行い、末梢循環の促進を図ります。

・ 観血的整復術の回復期には、積極的に離床を促し、リハビリテーションを援助し、患者の心身の安楽を図ります。

[設問] 筋力増強訓練の適応と原則について、正しいものを一つ選べ。

イ 筋力増強訓練は一日に何回も行うよりも、一度に量を増やして行う方が効果的である。

ロ 筋肉に持久力をつけさせるためには、50%以下の抵抗で回数を増やして行う。

ハ 関節が動かせない時は、等張性運動を行う。

ニ 関節が動かしても問題がない場合は、等尺性運動を行う。

                           正解 (

[設問] 観血的整復術後に下肢の圧迫包帯や圧迫用ストッキングを用いるのは、何を防止するためか?

イ 廃用性筋萎縮

ロ 骨粗鬆症

ハ 深部静脈血栓症

ニ 術後出血                     正解 (


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