成人看護学(74)(運動機能障害を持つ患者の看護) [成人看護学]
(9)脊柱手術後の生活の援助
・ 術後は疼痛の緩和を積極的に行い、仙骨部などの褥瘡予防に注意する必要があります。
・ 創部の感染を防止し、ドレーン抜去後も髄液漏の有無を観察し、飲水を励行してもらいます。
(10)変性性関節症の生活指導
・ 初期の段階では、関節を支える筋力の強化を図り、血行改善により痛みを緩和させるため筋肉トレーニング、温熱療法、サポーターによる保温などを行います。 そして、炎症の強い時は安静にします。
(11)パーキンソン症候群への対応と生活指導
・ パーキンソン病の4主徴は、無動、筋固縮、安静時振戦、姿勢反射障害です。一般に症状には左右差がみられます。
・ 歩行時には、すくみ足や突進現象がみられることがあり、それは転倒の原因となりやすいので、介助時は少し前方で行うようにします。
・ 小声になり、嚥下障害もおこるので、食事時の誤嚥に気を付けます。
・ 長期在宅療養患者の場合、社会資源の利用に関する情報の提供を行います。
[設問] 老化現象による一次性膝関節症が起りやすいのは次のどの群?
イ 中年以降の痩せた女性
ロ 中年以降の太った女性
ハ 中年以降の痩せた男性
ニ 中年以降の太った男性 正解 (ロ)
[設問] パーキンソン病の4主徴の正しい組み合わせを一つ選べ。
イ 多動・筋固縮・姿勢時振戦・姿勢反射障害
ロ 多動・筋固縮・安静時振戦・姿勢反射障害
ハ 無動・筋固縮・安静時振戦・姿勢反射障害
ニ 無動・筋固縮・企図振戦・姿勢反射障害 正解 (ハ)
成人看護学(73)(運動機能障害を持つ患者の看護) [成人看護学]
(7)人工関節置換術の看護
(8)四肢切断・再接着術の看護
・ 四肢切断術前後で、心理的危機状態に対処し、切断の必要性を理解してもらうように援助します。
・ 切断した側におこる幻肢痛(電撃痛、灼熱痛など)については、徐々に軽減していくことを説明します。
・ 四肢切断後は関節の屈曲拘縮がおこりやすいので、術後3日目から切断肢の運動を開始し、伸展位を保ち、外転位を防ぐようにします。
・ 切断端の抜糸後、切断端の熟成を図り、義肢を装着するために圧迫包帯を巻きます。
・ 指を切断した場合は、切断指をよく洗浄して生理食塩水に浸したガーゼにくるみ、清潔なビニール袋に入れて密封します。それを氷水の入った容器に入れ保存しておきます。
・ 再接着術後は、創部の血栓による血流障害がおこりやすいため、皮膚色の観察を行い、ドップラー血流計によって血流の有無をみます。
・ 再接着術後は、抗凝固剤が使われます。術後2ヶ月頃には血管吻合部が安定し、関節拘縮などに対する2次再建術を行うことになります。
[設問] 股関節の人工関節置換術後にとる良肢位とは次のどれか?
イ 軽度内転、回旋中間位、膝関節の伸展位
ロ 軽度外転、外旋位、膝関節の伸展位
ハ 軽度外転、回旋中間位、膝関節の軽度屈曲位
ニ 軽度内転、外旋位、膝関節の軽度屈曲位
正解 (ハ)
[設問] 四肢を切断した時に、切断側におこる痛みを何というか?
イ 幻肢痛 ロ 雷鳴痛 ハ 切断痛 ニ 根神経痛
正解 (イ)