SSブログ

成人看護学(86)(性機能障害を持つ患者の看護) [成人看護学]

21.性機能障害をもつ患者の看護

1)観察とアセスメント

(1)生殖器、ホルモン分泌、性行動の正常性

・ 性反応周期(sexual reponse cycle)

オーガズム.png

・ 女性の性欲に関与するホルモンはアンドロゲンであり、副腎と卵巣でつくられます。

・ エストロゲンは、膣の潤いと伸縮性に影響します。

・ テストステロンは男性の2次性徴(声変わり、ひげの発毛)や勃起に関与します。

(2)性行動・性機能障害の原因と程度

性機能障害.png

(3)心身・性生活・日常生活への影響

・ 性機能障害は、性行為への自信を喪失し、自尊心を低下させます。

・ パートナーに知られる不安感や羞恥心から、正常な性生活ができません。

・ パートナーへの愛情や信頼関係への不信感が生じ、良好な人間関係が障害されることがあります。

・ 発達課題である生殖性を達成できないことになります。

・ エストロゲンが低下した場合、更年期障害がおこり、うつ状態になりやすくなります。

[設問] 女性の性欲に関与するのはどのホルモンか? 一つ選べ。

イ アンドロゲン

ロ エストロゲン

ハ プロゲステロン

ニ アドレナリン              正解 (

[設問] 女性の更年期障害は主にどのホルモンの低下によるものか?

イ アンドロゲン

ロ エストロゲン

ハ プロゲステロン

ニ アルドステロン               正解 (


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び

成人看護学(85)(排泄機能障害を持つ患者の看護) [成人看護学]

(3)低位前方切除術後の合併症予防と生活指導

低位前方切除.png

(4)脳卒中による排便障害への対応

・ 運動不足から便秘になりやすく、便秘は怒責による血圧上昇をきたすので予防が必要です。

・ 水分摂取や腹部マッサージ、腰背部の温罨法により排便を促すようにします。

・ 決まった時間に排便する習慣をつけてもらいます。

・ 医師と相談の上、緩下剤を使いますが、浣腸の場合頭蓋内圧を上昇させることがあるので、使用する場合は医師の指示に従います。

(5)脊髄損傷による排便障害への対応

・ 肛門マッサージや腹部マッサージ、腹圧を高める姿勢、砂嚢による腹部圧迫など排便を誘発する方法を指導します。

・ また、規則正しい食事、便通によい食品摂取、水分摂取を指導します。

・ 日中は車椅子に乗ることやベッドでの体位交換、関節の可動域運動、腹筋運動などを行ってもらい、できるだけ身体を動かすようにしてもらいます。

・ 排便障害が上記の方法で解消しない場合は、坐薬、緩下剤の使用、浣腸、摘便などでの対応も考えます。

・ そして、生活リズムに応じた排便時間を設定して、排便を試みていきます。

(6)イレウスの予防と改善

(A)保存的治療を受ける患者への援助

イレウスの予防.png

(B)手術を受ける患者への援助

・ 術後は、減圧を積極的に行い、腹痛、悪心・嘔吐、腹部膨満感、排ガス状態、排液量、性状を観察します。

・ 腸蠕動が促進されるように早期離床をすすめます。 その際、イレウスチューブや点滴ルートなどをまとめて歩行しやすくしておくようにします。

・ 腸蠕動亢進薬(ネオスチグミン、パントテン酸製剤)が投与された場合は、腸蠕動音、腹部膨満感、排ガスの有無について観察します。

・ 食事摂取が可能になれば、流動食から開始し、徐々に固形物を摂取できるようにします。

・ 再発予防のため、消化されない食品(昆布、きのこ類など)は避けるようにします。

[設問] 低位前方切除術に関して正しい記述を一つ選べ。

イ 横行結腸の術式である。

ロ ストーマ造設が必要となる。

ハ 便の貯留機能が低下し、便意がなくなることが多い。

ニ 頻便のために肛門痛や肛門周囲皮膚炎がおこりやすくなる。

                      正解 (


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び