過去問を考えてみよう(3103) [過去問解析]
3103.5日後、Aさんは解熱し、少しずつ食欲が出てきた。下腹部痛は消失し、尿失禁の回数も少なくなった。
症状の再燃を防止するためのAさんへの対応で適切なのはどれか。
1.2時間ごとに排尿誘導する。
2.用手圧迫排尿の方法を指導する。
3.排尿の度に陰部を洗浄するように促す。
4.尿取りパッドの交換回数を増やすように指導する。
正解(4)
[解説]尿意はあるので、排尿誘導は必要と思われず、1は×。Aさんは残尿が問題となっているわけではないので、2も×。排尿後の陰部洗浄は必要なく、3も×。正解は4。
次の設問に挑戦してください。
[設問]成人女性の尿道の長さはどれくらいか。
イ.1~2cm
ロ.3~4cm〇
ハ.5~6cm
ニ.7~8cm 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、イの「大腸菌」でした。
過去問を考えてみよう(3102) [過去問解析]
3102. 4、5日前からAさんは倦怠感を訴え、ベッドで寝ていることが多くなった。食欲が落ちてきて、1日の水分量も減少した。トイレでの排尿が間に合わないことが多くなり、頻回に尿失禁するようになった。看護師がAさんの尿取りパッドの交換を介助すると尿臭が強く、色も茶褐色であった。Aさんが「おしっこをするとお腹の下の方が痛い。身体がだるい」と看護師に訴えたため、体温を測定すると37.5℃であった。看護師がAさんの状況を施設の医師に報告すると、抗菌薬を内服するように指示が出された。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1.日中に飲水を勧める。
2.下腹部をマッサージする。
3.抗菌薬は自分で管理してもらう。
4.昼間は離床して過ごすように促す。
正解(1)
[解説]膀胱炎を起こしているので、飲水は有効であり、正解は1。
次の設問に挑戦してください。
[設問]膀胱炎の起炎菌として最も多いのはどれか。
イ.大腸菌〇
ロ.緑膿菌
ハ.黄色ブドウ球菌
ニ.結核菌 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ニの「腹圧性尿失禁」でした。
過去問を考えてみよう(3101) [過去問解析]
次の文を読み3101~3103の問いに答えよ。
Aさん(71歳、女性)は夫と10年前に死別し、1人で暮らしている。息子は結婚して他県に住んでいる。Aさんは、3か月前に脳梗塞を発症して要介護1となり、介護老人保健施設に入所した。
Aさんは老人性白内障があるがADLに支障はなく、認知機能やコミュニケーションに問題はない。食事は自力で摂取できる。紅茶が好きで、毎日カップ2,3杯は飲んでいる。我慢できない強い尿意があり尿が漏れてしまうため、下着に尿取りパッドを付けている。トイレには自力で移動でき、下着やズボンの上げ下ろしは自立している。排便は2日に1回である。
3101. Aさんの尿失禁の種類で考えられるのはどれか。
1.溢流性尿失禁
2.機能性脳執権
3.切迫性尿失禁
4.腹圧性尿失禁
正解(3)
[解説]突然我慢できない尿意を感じてトイレに間に合わない尿失禁は切迫性尿失禁ですから、正解は3。
次の設問に挑戦してください。
[設問]骨盤底筋群の脆弱化で尿道括約筋が弛緩し、くしゃみなどで失禁するのはどれか。
イ.溢流性尿失禁
ロ.機能性尿失禁
ハ.切迫性尿失禁
ニ.腹圧性尿失禁〇 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ニの「延髄」でした。
過去問を考えてみよう(3100) [過去問解析]
3100. AさんはR-CHOP療法終了後も嘔気・嘔吐が続き、制吐薬の追加投与を受けた。治療後3日、「やっと楽になって食事が摂れるようになったけど、やっぱりつらかった。思い出すだけでも気持ち悪くなります」と話している。
Aさんの次回のR-CHOP療法において、嘔気・嘔吐への対応で適切なのはどれか。
1.1日1,000mLの水分摂取
2.治療前日の夕食の中止
3.治療前の制吐薬の投与
4.抗癌薬の減量
正解(3)
[解説]嘔気・嘔吐を抑えるには制吐薬の投与がひつようなので、正解は3。
次の設問に挑戦してください。
[設問]嘔吐中枢はどこにあるか。
イ.大脳皮質
ロ.小脳
ハ.視床
ニ.延髄〇 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、イの「高尿酸血症」でした。
過去問を考えてみよう(3099) [過去問解析]
3099. AさんはR-CHOP療法(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)を受けた。
AさんのR-CHOP療法の初日に生じる可能性がある合併症はどれか。
1.脱毛
2.口内炎
3.低血糖
4.好中球減少症
5.腫瘍崩壊症候群
正解(5)
[解説]脱毛、口内炎、好中球減少症はいずれも遅発性の副作用なので、1,2,4は×。血糖はむしろ上昇する可能性があり、3も×。正解は5。
次の設問に挑戦してください。
[設問]腫瘍崩壊症候群で生じるのはどれか。
イ.高尿酸血症〇
ロ.低カリウム血症
ハ.低リン血症
ニ.高カルシウム血症 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ロの「B細胞リンパ腫」でした。
過去問を考えてみよう(3098) [過去問解析]
次の文を読み3098~3100の問いに答えよ。
Aさん(43歳、男性、会社員)は、1か月前に右頸部の腫瘤を自覚した。大学病院で非Hodgkin〈ホジキン〉リンパ腫と診断され化学療法導入目的で入院した。
バイタルサイン:体温37.1℃、呼吸数16/分、脈拍84/分、整。
身体所見:顔面に浮腫を認める。
検査所見:Hb12.8g/dL、白血球6,400/μL、総蛋白7.6g/dL、アルブミン4.1g/dL。
胸部造影CT:縦郭リンパ節腫大による上大静脈の圧迫を認める。
3098. Aさんの顔面の浮腫の原因で考えられるのはどれか。
1.発熱
2.貧血
3.低蛋白血症
4.上大静脈の圧迫
正解(4)
[解説]体温はやや高めであるが、浮腫の原因とは言い難く、1は×。Hbはやや低値であるが、浮腫の原因になるとは思われず、2も×。低蛋白血症では顔面浮腫など、局所の浮腫の原因にはなるとは思われず、3も×。正解は4。
次の設問に挑戦してください。
[設問]日本で、リンパ腫の中で最も多いのはどれか。
イ.ホジキンリンパ腫
ロ.B細胞リンパ腫〇
ハ.T細胞リンパ腫
ニ.NK細胞リンパ腫
前回の設問の正解は、ロの「96~99%」でした。
過去問を考えてみよう(3097) [過去問解析]
3097. Aさんの手術は予定通りの術式で行われ、肺癌は術前診断通りの病期であった。Aさんの術後経過は良好であり、退院日が決定した。Aさんのバイタルサインは、体温36.3℃、呼吸数18/分、脈拍66/分、整、血圧134/76mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO₂〉97%(room air)であった。
退院後の生活指導で正しいのはどれか。
1.「インフルエンザワクチンは接種できません」
2.「左手で重い荷物を持たないでください」
3.「少しずつ活動量を増やしてください」
4.「自宅で酸素吸入を行ってください」
正解(3)
[解説]インフルエンザワクチン接種は可能であり、1は×。胸腔鏡下手術なので、2も×。経皮的動脈血酸素飽和度の数値から、酸素吸入は必要なく、4も×。正解は3。
次の設問に挑戦してください。
[設問]SpO₂の正常値はどれか。
イ.100%
ロ.96~99%〇
ハ.91~95%
ニ.91~99% 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ロの「パンコースト症候群」でした。
過去問を考えてみよう(3096) [過去問解析]
3096. Aさんは、入院2日目に胸腔鏡下左下葉切除術を受ける予定である。Aさんは看護師に「全身麻酔で手術を受けるのは初めてです。医師から手術の説明はあったけれど、合併症についてもう一度教えてもらえますか」と質問した。
Aさんに生じる可能性が高い合併症はどれか。
1.気胸
2.反回神経麻痺
3.Horner〈ホルネル〉症候群
4.Pancoast〈パンコースト〉症候群
正解(1)
[解説]左下葉切除術で、転移もないので、2,3,4は×。正解は1。
次の設問に挑戦してください。
[設問]肺尖部悪性腫瘍により、同側の肩・上肢の頑固な疼痛などをきたすのはどれか。
イ.シェーグレン症候群
ロ.パンコースト症候群〇
ハ.ギラン・バレー症候群
ニ.レストレスレッグス症候群 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ニの「喘息」でした。
過去問を考えてみよう(3095) [過去問解析]
次の文を読み3095~3097の問いに答えよ。
Aさん(58歳、男性、会社員)は、身長175cm、体重73kgである。Aさんは、健康診断の胸部エックス線撮影で異常陰影を指摘され、3週前に胸部造影CT検査を受けた。左肺下葉に約8mmの病変が見つかり、精密検査の結果、肺癌(TINOMO)と診断され、本日、手術目的で入院した。咳嗽、息苦しさ、喀痰はない。喫煙歴があり、20年間20本/日、禁煙後18年である。
バイタルサイン:体温36.9℃、呼吸数14/分、脈拍72/分、整、血圧136/76mmHg、経皮的動脈血酸素飽和
度〈SpO₂〉96%(room air)。
検査所見:赤血球510万/μL、Hb15.6g/dL、Ht47%、白血球6,200/μL、血小板32万/μL、総蛋白
7.7g/dL、アルブミン4.2g/dL、空腹時血糖102mg/dL。
呼吸機能所見:%VC76%、FEV₁%73%
3095. 入院時の所見で正しいのはどれか。
1.頸部リンパ節の腫脹
2.拘束性換気障害
3.低栄養
4.貧血
正解(2)
[解説]呼吸機能検査が異常所見を示しており、正解は2。
次の設問に挑戦してください。
[設問]拘束性換気障害でないのはどれか。
イ.肺線維症
ロ.間質性肺炎
ハ.肺葉切除後
ニ.喘息〇 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ロの「1658年」でした。
過去問を考えてみよう(3094) [過去問解析]
3094. 20滴で1mLの輸液セットを用いて500mLの輸液を3時間30分かけて実施する場合の1分間の滴下数を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合は、小数点以下第1位を四捨五入すること。
解答:①➁摘
① 0123456789
➁ 0123456789
正解(①4、➁8)
[解説]500mLを210分で終わらせるには、20×500/210=47.619・・・なので、正解は①が4、➁が8。
次の設問に挑戦してください。
[設問]輸液は、イギリスのChristopher Wrenがガチョウの羽と豚の膀胱を用いて溶解液を犬の血管内に投与したのが始まりとされているが、それはいつか。
イ.1558年
ロ.1658年〇
ハ.1758年
ニ.1858年 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ロの「2001年」でした。