過去問を考えてみよう(430) [過去問解析]
430. Aさん(21歳、男性)は、統合失調症(schizophrenia)と診断され、入院してハロぺリドールの投与が開始された。 入院後3日、39.5℃の急激な発熱、発汗、筋固宿および意識障害を認めた。 Aさんの状態で考えられるのはどれか。 (2014年午後出題)
1. 昏睡
2. 悪性症候群(malignant syndrome)
3. てんかん発作
4. 静座不能(アカシジア)
正解 (2)
[解説] ハロぺリドールは定型抗精神病薬でドパミン受容体を遮断する作用を持つ。 このことにより生じる恐れがあるのが悪性症候群。 正解は2。
[補足] 悪性症候群は抗精神病薬の投与以外にも、抗パーキンソン病薬の突然の中止によって起こることがあります。 臨床症状は高熱や筋固縮ですが、血液検査では血中のCPKの上昇がみられます。
[参考] 精神看護(7)(精神の健康) ⇒ http://shiratorik-kango.blog.so-net.ne.jp/2013-11-15
次の設問に挑戦してください。
[設問] 突然の服薬中止により悪性症候群をきたすことがあるのはどれか。
イ. 抗精神病薬
ロ. 抗パーキンソン病薬
ハ. 抗てんかん薬
ニ. 抗生物質
正解 (ロ)
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