過去問を考えてみよう(1170) [過去問解析]
1170.術後14日。Aさんの意識レベルはジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉I‐2で、左上下肢に軽度の麻痺と左の視空間失認とがある。Aさんは座位を保持し、自力で食事を摂ることが可能となったが、左側の食べ物を残す様子がみられる。車椅子への移乗は看護師の介助が必要であるが、1人でベッドから降りようとする。Aさんは右利きである。
このときの適切な看護はどれか。
1.離床センサーを設置する。
2.右側を意識するように促す。
3.食器をAさんの左側に配置する。
4.残した食事は看護師が介助して口に運ぶ。
5.視空間失認が改善してから歩行訓練を開始する。
正解(1)
[解説]意識させるのは左側、食器は視野の右側に、介助の必要はなく、視空間失認の改善を待つまでもなくリハ開始すべきで、2,3,4,5は×。正解は1。
[補足]視空間失認は、臨床の現場では一般に、空間無視と呼ばれることが多いようです。左側の空間無視により、視覚情報のほかに、聴覚情報も、体性感覚情報も無視することになります。
次の設問に挑戦してください。
[設問]劣位半球である右大脳半球の障害で起こることが多いのはどれか。
イ.運動失語
ロ.感覚失語
ハ.着衣失行
ニ.失算 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、二の「左側臥位」でした。
コメント 0