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人体の構造と機能 第60回(泌尿器系の構造と機能) [人体の構造と機能]

(2)尿管・膀胱・尿道

《構造》

A)尿管(ureter)

・尿管は、腎盂からつながり、長さが約30cm、長径が4~7mmの管で尿管口(にょうかんこう)で膀胱に開口しています。尿管壁は、移行上皮である粘膜、筋層、外膜の3層構造になっています。

・尿管には、生理的狭窄部位があります。腎盂尿管移行部、総腸骨動脈との交叉部、尿管膀胱移行部の3箇所です。

B)膀胱(bladder)

・膀胱は、恥骨結合の後ろにある嚢状の器官で、内尿道口で尿道につながっています。内尿道口には膀胱括約筋があります。2つの尿管口と内尿道口を結ぶ三角は膀胱三角と呼ばれています。膀胱壁は粘膜、筋層、外膜の3層からなっています。

C)尿道(urethra)

・尿道とは内尿道口から外尿道口までをいいます。

・女性の尿道は、長さが3~4cmで、直線的に走って膣前庭(ちつぜんてい)に開いています。

・男性の尿道は、泌尿器と生殖器を兼ねています。男性の尿道は長さが16~18cmでS字状に走行し、前立腺部・隔膜部・海綿体部からなっています。前立腺部は、膀胱の内尿道口から前立腺を貫く部位で、射精管と前立腺管がつながっています。隔膜部は、尿生殖隔膜を貫く部位です。海綿体部は尿道海綿体から外尿道口までです。

尿道.png

《機能と生理》

・尿管は蠕動運動によって2~3cm/秒で尿を膀胱へ送ります。

・膀胱は、尿のない時は、内圧は0に近いのですが、尿が100mLくらいになると内圧は約10cmH2Oになります。さらに尿が150~300mLくらいになると内圧は10~20cmH2Oとなって、膀胱壁が伸展します。

[設問] 交感神経の支配を受け、弛緩することによって排尿に関与するのは次のどの筋か? 一つ選べ。

イ 排尿筋   ロ 膀胱括約筋(内尿道括約筋)   ハ 尿道括約筋(外尿道括約筋)  ニ 腹直筋

                                              正解(

排尿のメカニズム.png
以上で泌尿器系は終了です。次回は生殖器系に入ります!

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