過去問を考えてみよう(703) [過去問解析]
<長文問題>次の文を読み703~705の問いに答えよ。 Aちゃん(2歳10か月)は、両親と生後3か月の妹と4人で暮している。 Aちゃんは、6日前に発熱および不定形の発疹が腹部と背部とに出現した。 解熱薬の使用によって、体温は一時的に低下したが、再び上昇したので受診した。 受診時、口唇の充血と乾燥とが著明で、眼球結膜の充血と四肢の硬性浮腫とがみられた。 受診時の血液検査の結果は、CRP15.7mg/dl、AST〈GOT〉22IU/l、ALT〈GPT〉54IU/lであった。 Aちゃんは川崎病(Kawasaki disease)と診断され、入院した。 アスピリンの内服とγ-グロブリンの点滴静脈注射とが開始された。
703.入院時のAちゃんへの看護で適切なのはどれか。。 (2012年午後出題)
1. 歩行を禁止する。
2. 高エネルギー食とする。
3. 弾性包帯で下肢を圧迫する。
4. アナフィラキシー様症状に注意する。
正解 (4)
[解説] 歩行禁止は不要で1は×。 食事が高エネルギー食である必要はなく2も×。 下肢を弾性包帯で圧迫する意味もなく3も×。 で、 正解は4。
[補足] 川崎病の急性期治療には、アスピリン療法、免疫グロブリン療法があります。 免疫グロブリン製剤の投与による副反応としては、発熱、発疹、局所のむくみ、悪心・嘔吐、肝機能障害などがあります。 他にアナフィラキシ-様症状として、血圧低下、呼吸困難などが起ることもあります。
次の設問に挑戦してください。
[設問] 川崎病の合併症としてよく知られ、最も問題となるものはどれか。
イ. 脳出血
ロ. 肺梗塞
ハ. 腎不全
ニ. 冠動脈瘤
正解 (ニ)
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