過去問を考えてみよう(1065) [過去問解析]
1965. 午後2時30分、Aさんは3,300gの女児を正常分娩した。分娩時の出血量は200mLであった。産褥3日、体温37.0℃、脈拍76/分、血圧118/60mmHgであった。血液データは、Hb11g/dL、Ht35%であった。子宮底の位置は臍下2横指で硬く、赤色の悪露がみられた。乳房は左右とも張り、乳管の開口数は3本ずつで黄色の乳汁が分泌している。乳頭の伸びは少なく児が吸啜するまでに時間がかかっている。
看護師のAさんへの対応で最も適切なのはどれか。
1.鉄分の多い食事を勧める。
2.子宮底に冷罨法を行う。
3.乳頭のケアを行う。
4.授乳を中止する。
正解(3)
[解説]貧血とは言えず、1は×。子宮復古不全ではないので2も×。授乳中止の必要はなく4は×。正解は3。
[補足]産後、子宮の収縮不全のため、子宮の回復が阻害されている状態を、子宮復古不全と呼びます。この場合、子宮は大きくやわらかになっています。原因として多いのは、胎盤や卵膜の一部の残存です。
次の設問に挑戦してください。
[設問]子宮復古不全の原因として最も多いのはどれか。
イ.子宮筋腫の合併
ロ.子宮内感染
ハ.膀胱充満
ニ.胎盤片、卵膜片の残存 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ハの「分娩第3期」でした。
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