過去問を考えてみよう(1289) [過去問解析]
1289.入院後6日、左前腕部の接着部から末梢側が壊死し、前腕切断術が行われた。術後4日、Aさんは幻肢痛を訴えた。
看護師の対応で適切なのはどれか。
1.切断端に弾力包帯を巻く。
2.切断端のマッサージを行う。
3.肘関節を屈曲したままにする。
4.鎮痛薬では幻肢痛を軽減できないことを説明する。
正解(1)
[解説]切断端のマッサージは痛みを増悪させる可能性があり、2は×。肘関節の屈曲拘縮を起こす可能性があるので、3も×。鎮痛薬を希望しているわけではないので、4も×。正解は1。
[補足]切断してなくなったはずの四肢の部位に痛みが起こるのを、幻肢痛(ファンタムペイン)と言います。確立された治療法はありませんが、ミラーセラピーと言って、鏡の箱を使って、健常な上肢を亡くなった側の上肢のように見せて動かしてもらい、それによって痛みを軽減しようと言う方法が行われることもあります。無くなった上肢を支配していた脳の部位を刺激して、症状緩和を図ろうとするものですね。
次の設問に挑戦してください。
[設問]幻視を特徴的な症状とする認知症はどれか。
イ.アルツハイマー型認知症
ロ.血管性認知症
ハ.レビー小体型認知症
二.前頭側頭型認知症 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、イの「小児の上腕骨顆上骨折」でした。
コメント 0