過去問を考えてみよう(2623) [過去問解析]
2623. Aさん(50歳、男性、会社員)は半年ほど前から労作時に胸痛と呼吸困難感があり、狭心症と診断され内服治療を受けている。本日明け方から胸部に圧迫感があった。出勤途中に強い胸痛を自覚し、自ら救急車を要請した。救急外来到着時のバイタルサインは、体温35.8℃、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧96/52mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO₂〉93%(酸素2L/分)。意識は清明。12誘導心電図はV1~V4でST上昇、Ⅱ、Ⅲ、aVFでST低下がみられた。
心臓カテーテル検査の結果、Aさんは急性心筋梗塞と診断された。心係数2.4L/分/m²、肺動脈楔入圧20mmHgでフォレスター分類Ⅱ群であった。
身体所見:両側下肺野で呼吸音が減弱しており、軽度の粗い断続性副雑音が聴取される。
心エコー検査:左室駆出率〈LVEF〉58%
胸部エックス線検査:心胸郭比〈CTR〉48%
このときのAさんのアセスメントで適切なのはどれか。
1.心拡大が認められる。
2.肺うっ血が起きている。
3.末梢循環不全が起きている。
4.左心室の収縮力が低下している。
正解(2)
[解説]心胸郭比は50%未満なので、1は×。フォレスター分類はⅡなので、末しょう循環不全はなく、3も×。LVEFは50%以上であり、4も×。正解は2。
次の設問に挑戦してください。
[設問]肺うっ血があるとされるのは、肺動脈楔入圧がいくつのときか。
イ.18より大
ロ.20より大
ハ.22より大
ニ.24より大 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ロの「7~10日」でした。