過去問を考えてみよう(2768) [過去問解析]
次の文を読み2768~2770の問いに答えよ。
Aさん(57歳、男性、無職)は妻(55歳、会社員)と2人で暮らしている。Aさんは、飲酒が原因で仕事での遅刻や無断欠勤が続いたため1年前に職場を解雇された。その後も朝から自宅で飲酒する生活が続き、体調が悪化したため受診し、アルコール性肝硬変とアルコール依存症と診断された。医師から断酒を指導されていたが実行できず通院していなかった。
Aさんは最近、倦怠感が強く食欲がなく、1週前から飲酒もできなくなった。妻に付き添われて受診した際、外来のトイレで吐血し倒れ食道静脈瘤破裂と診断され入院した。
身体所見:呼びかけに応じるが反応が遅い。腹水や浮腫はない。手指の振戦はない。体温37.0℃、呼吸数22/分、脈拍98/分、整、血圧92/50mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO₂〉98%(room air)。
2768.入院時、Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1.上半身を挙上する。
2.身体を側臥位にする。
3.頭部の冷罨法を行う。
4.酸素療法の準備をする。
正解(2)
[解説]吐血があるので、誤嚥防止の意味もあり、正解は2。
次の設問に挑戦してください。
[設問]アルコール依存症でみられることがある、意識障害、失調性歩行、眼球運動障害などが起きる脳障害はどれか。
イ.ウエルニッケ脳症
ロ.コルサコフ症候群
ハ.アルコール性認知症
二.マルキアファーヴァ・ビニャミ病 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、二の「17~20人」でした。