人体の構造と機能 第27回(消化器系の構造と機能) [人体の構造と機能]
B)便の成分
・便の成分の70~80%は水分で、固形成分としては、細菌、無機物、脂肪、線維が含まれています。便の色が黄褐色なのは、胆汁色素が含まれているためです。
・便の臭いは、腸内のバクテリアの発酵およびスカトール、インドール、硫化水素によるものです。
[設問] 便の匂いの原因となるものを二つ選べ。
イ 胆汁色素 ロ スカトール ハ インドール ニ 無機物 ホ コレステロール
正解 (ロ、ハ)
C)排便反射
・飲食によって胃に食物が入ると、反射的に大腸全体が蠕動運動をおこして、下行結腸からS字結腸にある便はは直腸に押し込まれます。
・直腸内圧が30~40mmHg以上になると、直腸壁が伸ばされ、骨盤神経を通して脊髄や延髄の排便中枢へ信号が送られ、直腸の蠕動運動が亢進して便胃がおきるようになっています。
・便意を感じた時、外肛門括約筋を意識的に(随意的に)ゆるめると、排便がおこります。内肛門括約筋は、便が到達すると無意識に(不随意に)ゆるみます。
・排便の際には、横隔膜や内・外腹斜筋などの収縮によって腹圧がかかって、排便は促進されます。
・排便は、食後24~72時間でおこることになります。
(10)肛門
《構造》
・外肛門括約筋、内肛門括約筋、肛門挙筋で囲まれた肛門管を形成しています。
・肛門と直腸の境目は、歯状線といい皮膚と粘膜の境目になります。肛門管は歯状線のやや上までを含みます。
《機能》
・便が肛門部に到達すると内肛門括約筋が不随意にゆるみ、便意を感じた時に意識的に外肛門括約筋をゆるめることで排便がおきます。
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