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人体の構造と機能 第31回(消化器系の構造と機能) [人体の構造と機能]

(15)腸管から吸収されたあとの栄養素はどこへ?

A)糖

・小腸で吸収されたグルコースは、門脈を通って肝臓に運ばれ、そこでグリコーゲンに変換されて貯蔵されます。グリコーゲンは、体内でエネルギーが必要になった時、代謝され(解糖といいます)、エネルギー産生へ利用されることになります。余分な糖はTCA回路を経由して脂肪酸合成へ向かい、中性脂肪として脂肪組織に蓄えられることになります。

B)脂質

・小腸で吸収された脂肪酸とグリセロールは、小腸粘膜で中性脂肪へ再合成されます。その後はリンパ管、胸管を経て、リポ蛋白の形で大循環血流に入り、肝臓へ取り込まれることになります。一部の炭素数の少ない脂肪酸は、リンパ系を経ずに、門脈から肝臓へと運ばれていきます。

・肝臓では、脂肪酸の分解、合成、複合脂質の合成などが行われます。

・余分な脂質は、中性脂肪として脂肪組織に蓄えられることになります。

C)アミノ酸

・小腸で吸収されたアミノ酸は、門脈経由で肝臓に運ばれ、さまざまな蛋白の合成に使われます。

・肝臓では、アルブミン、グロブリン、血漿蛋白、凝固因子などの合成に使われます。

・余分なアミノ酸は、窒素酸化物、アンモニアなどを経て、尿素となり、最終的には尿から排泄されます。

・脱アミノ化反応を経てエネルギー産生に使われるものもあります。また、アセチルCoAを経て、コレステロール合成に使われたり、TCA回路を経て脂肪酸合成に使われる場合もあります。

      以上で、消化器系は終了です。次回からは、循環器系に入ります


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