過去問を考えてみよう (163) [過去問解析]
163 外傷性脳損傷によって軽度記憶障害のある患者への認知リハビリテーションで適切なのはどれか。 (2013年午後出題)
1. 簡単な計算を取り入れる。
2. 毎日新しい行動を試みる。
3. 暗記の練習のときはメモをとる。
4. 視覚的なイメージより言葉の方が記憶しやすい。 正解 (3)
[解説] 外傷性脳損傷による軽度記憶障害の場合、メモをとったり、スケジュール表を活用して記憶力の低下を補うようなリハビリテーションが有用だと言われています。 よって、正解は3となります。
[補足1] 明らかな脳挫傷や大きな血腫がないにも関わらず、受傷から6時間を超えた意識消失がある場合、これは臨床的にびまん性軸索損傷と呼ばれます。 原因として、頭部に回転性の力がかかることで、脳の神経線維が広範囲に断するためと言われています。
では、次の設問に答えてください。
[設問] 交通事故で運ばれてきた患者が、最初から意識がなく遷延している。 頭部CTでは明らかな血腫や脳の挫滅はみられない。 この患者の診断名はどれか。
イ 脳梗塞
ロ 外傷性くも膜下血腫
ハ 脳しんとう
ニ 脳挫傷
ホ びまん性軸索損傷
正解 (ホ)
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