成人看護学(15)(終末期の看護) [成人看護学]
10.終末期の看護
1)緩和ケア
(1)苦痛のアセスメント
(2)疼痛コントロール
・ 癌性疼痛は、急性疼痛と慢性疼痛の複合したものであり、病変だけでなく、転移、浸潤など、同時に2カ所以上が痛むこともあります。
・ 痛みは主観的な体験であるが、客観的スケールを使って評価します。
・ 治療には、非オピオイド鎮痛薬(アスピリンなど)や強・弱のオピオイド系鎮痛薬を使います(モルヒネ、リン酸コデインなど)。
・ 鎮痛補助薬は、鎮痛薬の副作用である悪心・嘔吐や便秘を軽減するものと鎮痛効果を増強させるものがあります。
(3)QOLの保証
(4)悲嘆へのケア
・ 悲嘆は、人間の正常な反応であり、喪失のショックから嘆き悲しむことを通して、徐々に喪失を現実のものとして受け入れて現実の生活に適応していきます。 悲嘆反応には、否認、孤立、うつ状態、怒り、罪の意識、恐怖、拒絶などがあります。
・ 悲嘆へのケアには、十分に嘆き悲しむことができるよう感情の表出を促すことが必要です。 安心できる静かな環境を準備して、患者の体験している喪失が何であるのか傾聴し、悲しみを受け止めるようにします。
・ 悲嘆反応が大きい時、長引く時は必ず専門家を紹介し、患者が心身の安寧が保てるよう努めます。
[設問] 癌性疼痛のコントロールに関して正しいものを一つ選べ。
イ 癌性疼痛は主観的なものなので、主観的なスケールを使って評価する。
ロ 治療には、非オピオイド鎮痛薬は使われない。
ハ オピオイド系鎮痛薬にはモルヒネやリン酸コデインなどがある。
ニ 癌性疼痛は慢性疼痛のみである。 正解 (ハ)
[設問] 1990年のWHOの規定による緩和ケアの目的は何か?
イ 患者とその家族にとってできる限り良好なQOLを実現することである。
ロ 患者にとって良好なQOLを実現することである。
ハ 患者の安楽死をめざすものである。
ニ 医療従事者が患者に安楽な最期を迎えさせることである。
正解 (イ)
成人看護学(16) (呼吸機能障害を持つ患者の看護)へ ⇒ http://shiratorik-kango.blog.so-net.ne.jp/2013-06-29
コメント 0