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人体の構造と機能 第52回(血液・造血器の構造と機能) [人体の構造と機能]

E)液性免疫

・液性免疫は、B細胞から分化する形質細胞で産生される特異的抗体によるものです。

・抗原が抗体に結合すると、抗原は同化されて……補体が活性化され、同時にマクロファージなどの食細胞も活性化され、病原菌は破壊されます。

・B細胞の分裂は、ヘルパーT細胞から放出されるリンホカインによって促進され、形質細胞への分化が進み、抗体産生が促進されることになります。また、この機序はサプレッサーT細胞によって抑制されることになります。

・B細胞から分化するメモリーB細胞は、感染した病原体の抗原を長く記憶していて、同じ病原体の感染が再度起こると、即座に反応して抗体産生が促進されます。

・形質細胞が産生する抗体は、T字形またはY字形をしていて、4本のポリペプチド鎖からできています。そして、それには可変領域と定常領域があるのです。

抗体.png

・抗体は免疫グロブリンと言われ、IgG、IgA、IgM、IgE、IgDがあります。

・IgG抗体は、免疫グロブリンの中で最も多いもので、約75%を占めています。IgGは、感染後、約3週間で最大となります。この抗体は、胎盤を通過して、新生児を感染から守ることになります。

・IgA抗体は、免疫グロブリンの約17%を占めます。この抗体は、分泌型IgAとも呼ばれることがあり、粘液や体表面の分泌液にも含まれ、粘膜の表面の防御に関与しています。母乳にも含まれていて、新生児、乳児の感染防御に当たります。

・IgM抗体は、感染後もっともはやく出現するもので、IgG抗体ができると低下していきます。

・IgE抗体は、アレルギー反応や寄生虫疾患で発現します。

[設問] 感染症で、感染後最初に出現する抗体はどれか?

イ IgA    ロ IgG    ハ IgM    ニ IgE    ホ IgD

                          正解 (


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