人体の構造と機能 第84回(運動器系) [人体の構造と機能]
《機能と生理》
A)骨格筋同士の連携
・運動は、協同筋の収縮と拮抗筋の弛緩という合理的な筋群間の連動する活動によって可能となっています。
B)神経・筋連関
・運動神経から神経・筋接合部を介して伝えられる刺激によって骨格筋は収縮します。
・神経・筋接合部で放出されるアセチルコリンは、筋細胞側にある受容体に結合して、筋細胞膜の興奮が起きます。筋細胞膜の興奮は、T管を介して細胞内部に伝わることになります。
C)筋収縮のメカニズム
・筋細胞内に伝わった興奮は、小胞体からのCa2+の放出を引き起こします。
・Ca2+は、アクチンフィラメントにあるトロポニンCに結合し、アクチンフィラメントにあるトロポミオシンが回転することになります。回転が起きると、ミオシンフィラメント頭部の連結橋と結合し、その結果、連結橋にあるATPaseが活性化され、ATP→ADPへの変換が起き、エネルギーが発生し、アクチンフィラメントがミオシンフィラメントの間に滑り込んで収縮がおこります。
[設問] 次の文の( )に入るものはどれか?
神経筋接合部で放出される( )が筋細胞側の受容体に結合して筋細胞膜の興奮が起きる。
イ アドレナリン ロ ノルアドレナリン ハ ドパミン ニ アセチルコリン
正解 (ニ)
[設問] 筋収縮のメカニズムに関する次の文の( )に入るものはどれか?
筋細胞膜の興奮は、筋細胞膜のT管を介して細胞内部に伝わり、小胞体から( )の放出を引き起こす。
イ ナトリウムイオン ロ カリウムイオン ハ カルシウムイオン ニ クロールイオン
正解 (ハ)
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