精神看護(32)(精神科治療と看護) [精神看護学]
(B)抗うつ薬の作用と副作用
・ 作用: 抑うつ気分改善、抗不安・焦燥作用、意欲亢進・抑制除去作用などがあります。 抗うつ薬の中には、デュロキセチン、アミトリプチリンなど、慢性疼痛(頭痛など)に効果がみられるものがあります。
デュロキセチン: 商品名 サインバルタ
・ 適応: 躁うつ病のうつ状態、強迫神経症の強迫症状などに対して使います。
・ 副作用: 抗コリン作用による症状、循環器症状、躁転、老人の場合せん妄などの意識障害をおこすことがあります。
・ モノアミン酸化酵素阻害薬サフラジン(商品名サフラ)は頭痛、意識障害、高血圧発作などの副作用があり、また、他の薬やチーズなどの食物の相互作用で副作用を出すことがあります。 三環系抗うつ薬との併用は禁忌です。
(C)抗躁薬の作用と副作用
・ 作用: 抗躁作用・気分安定薬としての作用があります。
・ 適応: 躁状態・躁うつ病・統合失調症の気分高揚状態に使われます。
・ 副作用: 炭酸リチウム(商品名リーマス)の副作用には、振戦・下痢・悪心・複視・腎障害などがあります。 炭酸リチウムは有効域と危険量の間が狭く、中毒域に達しやすいため、血中濃度に注意し、定期的に測定する必要があります。
[設問] 抗うつ薬を飲んでいる患者が、身体のふるえや発汗過多などを訴えている。 何を考えるべきか?
イ 悪性症候群 ロ セロトニン症候群 ハ メタボリック症候群 ニ 禁断症状
正解 (ロ)
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