SSブログ

基礎看護学(25)(看護の役割と機能を支える仕組み) [基礎看護学]

基礎看護学(1) (看護の基礎となる概念)へ ⇒  http://shiratorik-kango.blog.so-net.ne.jp/2013-05-11-1
 

5)専門職能団体の活動

(1)専門職集団としての役割と機能

・ 専門職とは、「理論的知識に基づいた知識や技術を有し」 「その獲得のために教育を受けていること」 「国家ないしそれに代わる団体によって行われる試験を通過していること」 「営利を目的とするのでなく、公共の利益を重視してサービスの提供が行われること」 「職業団体があり、倫理綱領などを持ち、集団としての自立性を持つ」 ものをいいます。

・ プロフェッショナルとは、専門職といわれる職業に従事している人で、スペシャリストとは特定の分野において特別な知識や技能を備えている人、専門家をさします。

・ 看護の専門職能団体としては、日本看護協会、国際看護師協会、国際助産師連盟などがあります。

・ 看護の専門職能団体である日本看護協会の役割は、看護実践のための行動 指針や職務の範囲を明確にし、実践の評価の枠組みを提示することです。

6)看護行政

(1)看護職員の確保

・ 看護職員の確保は、国の重要政策の1つです。

・ 現在、国レベルで看護行政を行っているのは、厚生労働省医政局看護課です。

・ 1992年に看護師等の確保を促進する法律「看護師等人材確保法」が施行され、看護職の質・量両面からの充実、強化が始まりました。

・ 再就職促進対策として中央と都道府県にナースセンターを設置し、潜在的看護職員の再就業を就職先の紹介や就職前教育をすることにより支援しています。

(2)看護職員の資質の向上

高学歴.png

・ 1996年に保健婦助産婦看護婦学校養成所指定規則の一部が改正され、在宅看護論の新設などによる統合カルキュラムが導入されました。

・ 行政が看護職員資質向上のために実施するものとして、実習指導者講習会、訪問看護師養成講習会、看護教員養成講習会、訪問看護師指導者研修会などがあります。

(3)看護実践の質の向上

・ 1996年より日本看護協会は看護実践のため、専門看護師、認定看護師の資格認定を行っています。

・ 専門看護師は、特定の専門看護分野の知識・技術も高めた看護師で、その役割は、実践、相談、調整、倫理調整、教育、研究とされています。

・ 認定看護師は、特定の分野において、熟練した看護技術と知識を使って水準の高い看護実践を行う看護師で、役割は、実践、指導、相談とされています。

7)国際協力

(1)国際交流

・ 広義の国際協力の中に、国際交流と狭義の国際協力があり、国際交流には、2国間交流と多国間交流があります。

・ 国際交流とは、行政上の調整、技術・情報交換、人的交流などを行うことです。

・ 2国間交流では、米国、ドイツ、イギリス、フランス、中国などとそれぞれ人材交流、情報提供、共同研究などを行っています。

・ 多国間交流では、国際連合(UN)、世界保健機関(WHO)、国際癌研究機関、国際労働機関(ILO)、経済協力開発機構(OECD)、国連児童基金(UNICEF)などを通じて、行われています。

(2)国際協力

・ 国際協力とは、開発途上国に対して、我が国が有する人的・物的・技術的資源を提供し、当該国での向上を図ることです。

・ 開発途上国に対する協力としては、政府、民間のそれぞれが中心となる国際保健医療協力があり、これには国際協力事業団(JICA)による青年海外協力隊などの専門員の派遣などが含まれます。 その他、国際赤十字にる国際協力もあります。

・ 国際機関への協力は、世界保健機構(WHO)を通じて、伝染病対策、プライマリーヘルスの行動計画、エイズ蔓延防止活動、予防接種事業等に協力しています。 経済協力開発機構(OECD)を通じては環境問題、消費者保護、社会保障などの分野で協力しており、国際看護婦協会(ICN)にも加盟し(1949年)、協力しています。

おわり.png



 


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました