過去問を考えてみよう(337) [過去問解析]
次の文を読み97~99の問いに答えよ。
Aさん(72歳、女性)は、1人で暮している。 Aさんは1年前に夫を亡くした後、近所付き合いが少なくなっていた。遠方に住むAさんの息子が時々電話で様子を確認していた。 最近は元気がなく、Aさんの息子が心配して様子を見に来たところ、食事を食べた様子がなく、ごみは捨てられていなかった。 Aさんは発熱してぐったりしており、息子に連れられて病院を受診した。 Aさんは脱水状態の治療と抑うつ状態の疑いのため検査が必要であると判断されて入院した。 Aさんの既往歴に特記すべきことはない。
337 Aさんは入院直後、Mini-Mental State Examination(MMSE) 30点であった。 さらに情報収集のために用いるアセスメント方法で適切なのはどれか。 (2014年午前出題)
1. DBDスケール(Dementia Behavior Disturbance Scale)
2. Hoehn-Yahr(ホーエン・ヤール)の重症度分類
3. GDS(Geriatric Depression Scale)15
4. Borg(ボルグ)スケール
正解 (3)
[解説] 問題文からは患者は認知症またはうつ状態であることが疑われます。 MMSEで満点の30点ですから、認知症の疑いは極めて少なく、残る疑いはうつということになります。 よって、正解は3に。
[補足1] DBDスケールとは、認知症でみられる問題行動の評価に使うもの。 Hoehn-Yahrの重症度分類はパーキンソン病で使われるもの。 ボルグスケールとは、運動強度の自覚的な尺度のこと。
次の設問に挑戦してください。
[設問] 認知症の評価に使われるのはどれか。
イ. Geriatric Depression Scale
ロ. Hamilton Rating Scale for Depression
ハ. Mini-Mental State Examination
ニ. Borg Scale
正解 (ハ)
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