過去問を考えてみよう(450) [過去問解析]
次の文を読み450~452の問いに答えよ。
Aさん(48歳、男性、会社員)は、8年前から高血圧症(hypertension)、脂質異常症(dyslipidemia)および労作性狭心症(angina of effort)に対して内服治療をしていた。 胸部絞扼感が時々出現するため、経皮的冠動脈形成術(PCI)を実施することになった。 Aさんは身長165cm、体重80kgである。 午前9時過ぎから左橈骨動脈を穿刺し、狭窄部位である左冠状動脈にステント留置術が行われ、午前11時ころに終了した。
450. 経皮的冠動脈形成術(PCI)終了後、穿刺部位を圧迫固定した。 気分不快などの症状はない。 術後のAさんへの説明で適切なのはどれか。 (2014年午後出題)
1. 「すぐに歩行できます」
2. 「夕食まで食事はできません」
3. 「2日後までシャワー浴はできません」
4. 「左手首の圧迫固定は明日の朝まで行います」
正解 (1)
[解説] PCI後は、1時間ほどのベッド上安静後は歩行も可能、食事も可能なので、2は×。 シャワー浴は翌日なら可能か、で3も×。 圧迫止血帯は6時間後くらいにはとれるので4も×。 正解は1。
[補足] 経皮的冠動脈形成術に伴う合併症としては、急性冠動脈閉塞、ステント血栓症、急性心筋梗塞、冠動脈穿孔などがあります。
[参考] 成人看護学(21)(循環機能障害を持つ患者の看護) ⇒ http://shiratorik-kango.blog.so-net.ne.jp/2013-07-03
次の設問に挑戦してください。
[設問] 経皮的冠動脈形成術後に起きる可能性のある合併症を、頻度の高いものから二つ選べ。
イ. 急性冠動脈閉塞
ロ. ステント血栓症
ハ. 心筋炎
ニ. 腎盂炎
ホ. 肺炎
正解 (イ、ロ)
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