SSブログ

小児看護学(2)(子供と家族の看護の概念) [小児看護学]

2)子供の人権と看護

(1)生命倫理

・ インフォームドコンセント(説明と同意)は、子供の権利として保障されなければなりません。

・ 日本看護協会は 「看護婦の倫理規定」(1988年) および 「小児看護領域で特に留意すべき子供の権利と必要な看護行為」 の中で、インフォームドコンセントや最小限の侵襲、プライバシー保護、意思伝達について子供の持つ諸権利を具体的に示しています。

(2)児童憲章

・ 児童憲章は、日本国憲法の精神に則り、1951年5月5日に制定された児童の権利を謳った宣言で、前文では 「児童は人として尊ばれる」 「児童は社会の一員として重んじられる」 「児童はよい環境の中で育てられる」 という3つの理念を示しています。

・ 児童憲章は、「正しい愛情と知識と技術をもって育てられる」 「就学のみちを確保され、また、十分に整った教育の施設を用意される」 「よい遊び場と文化財を用意され、悪い環境から守られる」 など,全ての児童の権利を12ヶ条にわたって掲げています。

・ 児童憲章は、子供を社会の一員として尊重するという近代の子供観を反映しており、国および地方自治体が保護者とともに児童の心身の健やかな育成の責任を児童の立場から権利として確認したものです。

(3)児童の権利に関する条約

小児3.png

(4)アドボカシー

・ アドボカシーとは、「自分のためにうまく言い出せない人たちのために、別の人が声を大にしてある考えや政策を外部に伝える行為」 という意味で、無報酬で、自発的に行われるものです。

・ 小児看護において、看護者も子供のアドボケイトでなければなりません。

(5)子供と家族を取り巻く社会の変化

・ 子供と家族を取り巻く身近な社会問題としては、子供の生活習慣病をはじめ、いじめ、不登校、虐待などがあり、これらの諸問題に対しては、「子育て支援」 として教育、雇用、福祉、医療などの総合的な施策が必要とされています。

(6)虐待

・ 近年、子供虐待の問題が深刻さを増している。 「児童虐待防止法」 が2000年11月に施行され、2004年の改正では、虐待の早期発見のため、「児童虐待を受けたと思われる場合」 にも関係機関への通告を義務づけるなどの強化がなされています。

・ 子供虐待とは、子供への著しい人権侵害で、 「身体的虐待」 「性的虐待」 「ネグレクト」 「心理的虐待」 の4つに分類されます。

・ 厚生労働省によれば、児童相談所への虐待相談数は、1990年から2003年の13年間に24倍以上になっています。

[設問] 「自分のためにうまく言い出せない人たちのために別な人が声を大にして、ある考えや政策を外部に伝える行為」という意味で使われるものを何というか?

イ プロパガンダ

ロ アドボカシー

ハ ロビイスト

ニ ノーマライゼーション                        正解 (

[設問] 子供虐待の中で「ネグレクト」に相当するものは次のどれか? 一つ選べ。

イ 殴る

ロ わいせつ行為

ハ 育児放棄

ニ 言葉の暴力                 正解 (


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました