過去問を考えてみよう(199) [過去問解析]
199 内服薬の初回通過効果が主に起こる部位はどれか。 (2013年午後出題)
1. 口腔
2. 肝臓
3. 胆嚢
4. 膵臓
5. 腎臓
正解 (2)
[解説] 初回通過効果とは薬剤が投与部位から全身循環血に移行する過程で起きる分解、代謝のことを言います。経口投与で薬剤は主に小腸で吸収され、門脈を経由した肝臓に達し、そのあと全身血に入ります。肝臓には多数の代謝酵素があって、それにより薬物は代謝されることになります。 つまり、肝臓が主な初回通過効果のおこる場所、ということになるわけです。 よって正解は2ですね。
[補足1] 初回通過効果によって、薬剤の効果が発現しにくい場合、それを避けるために、皮膚、鼻腔、直腸下部経由あるいは注射が使わることになります。 ちなみに、門脈に入る吸収部位は、胃、十二指腸、空腸、回腸、盲腸、結腸、直腸上部ということになります。
では、次の設問に答えてください。
[設問] 薬物の投与吸収経路で、初回通過効果を受けないものはどれか。
イ 皮膚
ロ 胃
ハ 小腸
ニ 結腸
正解 (イ)
コメント 0