過去問を考えてみよう（688）

〈長文問題〉　次の文を読み688～690の問いに答えよ。　Ａさん（52歳、女性）は未婚で1人暮らしである。　近くに親戚はいない。　物が握りにくい、細かい作業ができないという症状があり、精密検査のため入院したところ、筋萎縮性側索硬化症（amyotrophic lateral sclerosis）〈ＡＬＳ〉と診断された。

688．Ａさんは、球麻痺症状はなく、上肢の運動障害があるが、歩行は自立している。　退院調整看護師が病室で面談したところ「これからどのようになっていくのか分からない」と不安そうに訴えた。　Ａさんは在宅サービスの必要性を感じていなかったが、退院調整看護師は訪問看護の利用を勧め、Ａさんは同意した。　訪問看護に依頼する内容で、優先度が高いのはどれか。　　　（2012年午後出題）

１．　入浴の介助

２．　疾病受容の支援

３．　呼吸機能の評価

４．　上肢のリハビリテーション

 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　正解　（２）

[解説]　現段階では、入浴の介助、呼吸機能の評価、上肢のリハビリは優先度が低く、１、３、４は×。　で、　正解は２。

[補足]　球麻痺とは、咀嚼、嚥下、構音障害などをきたすもので、延髄の病変で起きます。　球とは延髄の形が球状をしていることから来ています。

［参考］　神経内科百科辞典（150）　⇒　http://shiratoriksecretroom.blog.so-net.ne.jp/2013-09-22

次の設問に挑戦してください。

［設問］　筋萎縮性側索硬化症の特徴的な所見・症状でないのはどれか。

イ．　舌萎縮

ロ．　呼吸障害

ハ．　四肢の筋萎縮

ニ．　安静時振戦

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　正解　（ニ）

タグ：看護 国家試験 筋萎縮性側索硬化症