過去問を考えてみよう(2405) [過去問解析]
次の文を読み2405~2407の問いに答えよ。
Aさん(35歳、男性)は1人暮らし。両親は他県に住んでいる。30歳のときに双極性障害と診断され、これまでに4回の入退院を繰り返している。給料をインターネットゲームの利用料金で度々使い果たし、それが原因で両親と何度も口論になったことがある。仕事では同僚とトラブルを起こすたびに転職を繰り返しており、今回も同僚と口論になり自ら退職した。Aさんは「前の職場の同僚に嫌がらせをしてやる」と母親に電話をかけ、心配した両親が一緒に精神科病院を受診した。診察室では多弁で大きな声を出し、椅子を蹴るなどの行為がみられた。医師の診察の結果、入院して治療することになった。
2405. 入院時、AさんのBMIは29.5。この数日は食事をとっていなかった。入院後も興奮状態はおさまらず、壁に頭を打ちつけはじめたため、医師から抗精神病薬の点滴静脈内注射と身体的拘束の指示がでた。
身体的拘束中のAさんの看護で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.水分摂取は最小限にする。
2.肺血栓塞栓症を予防する。
3.頻回に様子を見に来ることを伝える。
4.身体的拘束の原因となった行為を一緒に振り返る。
5.興奮状態が落ち着いたら看護師の判断で身体的拘束を解除する。
正解(2,3)
[解説]食事をとっていなかったとのことで、水分摂取は十分とらせてよいので、1は×。まずは安定した状態になるのが優先するので、4は×。身体的拘束の解除には医師の指示が必要なので、5も×。正解は2と3。
次の設問に挑戦してください。
[設問]双極性障害が最も多いのはどの年代か。
イ.0~10歳代
ロ.20~30歳代
ハ.40~50歳代
ニ.60歳以降 正解は次回に!!
前回の設問の正解は、ハの「身体依存」でした。