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人体の構造と機能 第25回(消化器系の構造と機能) [人体の構造と機能]

《機能と生理・生化学》

A)肝臓の役割

・肝臓は、消化管で吸収された栄養素が集まる臓器で、糖代謝(グルコースの産生、グリコーゲンの産生と貯蔵)、蛋白質の代謝(アルブミンなどの血漿蛋白の合成、凝固因子の合成、分解産物のアンモニアの尿素への変換など)、脂質の代謝(脂肪酸の合成、コレステロールの合成、リン脂質の合成など)、ホルモンの分解と不活化、解毒などの働きをしています。そのほかに、胆汁を合成し、胆道を介して消化管へ排泄する機能も持っています。

B)胆汁

・胆汁は1日あたり0.5~0.8L生成されています。その97%以上が水分で、残りが胆汁酸塩、胆汁色素、コレステロール、尿素などです。消化酵素は含まれていませんよ。

・胆汁酸塩は、脂質を乳化してステアプシンの脂質分解を助ける作用を持っています。

・胆汁色素は、肝臓でグルクロン酸抱合を受けた抱合型(直接型)ビリルビンで、十二指腸に排出され、一部は腸管で再吸収されますが、大半は便中に入って体外へ排泄されています。再吸収されたものも尿中に排泄されています。

C)肝臓でのコレステロール代謝

・コレステロールは、善玉コレステロール(HDLコレステロール)として肝臓に運ばれて、ステロイドホルモンの合成、胆汁酸への変換などに使われますが、胆汁中にそのまま排泄されるものもあります。

D)肝臓でのアンモニアの解毒

・アミノ酸の脱アミノ化反応によってできるアンモニアの解毒機構として、肝臓には尿素回路(オル二チン回路)があります。その回路によって尿素がつくられて胆汁中に排泄され、一度腸管で吸収されますが、腎臓から尿中に排泄されることになります。

アンモニア.png

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