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基礎看護学(15)(基本的日常生活援助技術) [基礎看護学]

4)身体の清潔の援助技術

(1)清潔行動のアセスメントと援助方法

清潔行動.png

・ 清潔行動の必要性と妨げる要因をアセスメントして、患者に必要な援助内容、実施場所、使用する看護用具を考え、援助方法を選択します。

(2)身体各部の清潔援助方法

・ 全身の清潔法には、入浴・シャワー浴・全身清拭があり、さらに全身清拭を部分に分けて行う部分清拭(洗髪、洗面、口腔ケア、手浴、足浴、陰部清拭・洗浄)があります。

入浴.png

・ 清拭は、治療上入浴が許可されないときに行われます。入浴よりも疲労が少なく、マッサージ効果で血行が促進され、自他動運動を併用すると廃用症候群の予防ともなります。 また、看護者と患者とのコミュニケーションの場にもなります。

・ 全身清拭を行う際は、室温を22〜26℃に保ち、強い気流による冷感を感じさせないように、窓は閉め、湿った皮膚を露出する時間を短くします。 皮膚にあてる清拭布の表面の温度は50℃が適切とされるので、55〜70℃の湯を準備します。 また、プライバシーへの配慮も行う必要があります。

・ 四肢では血管の走行に従って拭きます。 腹部では腸の走行に従い「の」の字を描くように拭きます。 清拭布は肌から一旦離すと温度が下がるので密着させながら動かすようにします。

・ 就床患者の洗髪法には、 a) ベッド上で、ケリーパッドを使って行う方法 b) ベッド上で洗髪車を使って行う方法 c) 洗面所または浴室で仰臥位か前屈位で行う方法がありますが、エネルギー消費は、a)が最も少なく、c)で前屈位の場合が最大となります。

・ 患者の状態により洗髪法と湯水の使用量を決め、目や耳に湯水を入れないこと、頭皮を傷つけないこと、頭に振動を与えないこと、体位および頸部は可能な限り安楽にして疲労させないようにすること、などに注意します。

・ 口腔内は、唾液による自浄作用が備わっていますが、発熱・絶食では乾燥し、細菌が繁殖しやすくなります。 自力で口腔清掃ができない場合には、できるだけ歯ブラシによる口腔清掃を援助します。 意識のない患者は、誤嚥による肺炎をおこす可能性が高いので、体位や使用物品を工夫して口腔内の清掃を行います。

・ 足浴は保清の他に、血液循環の促進、入浴に近い爽快感が得られる効果もあり、入眠を促すイブニングケアとして就眠前に行われることもあります。

・ 陰部洗浄(清拭)は、不安や羞恥心を最小限にする配慮が必要で、下腹部や下肢をバスタオルなどで覆い、不必要な露出を避けるようにします。 女性の場合、洗浄・清拭は、肛門周囲の大腸菌による感染を防ぐ目的で、尿道口から肛門の方向へ向かって行います。

(3)褥瘡の予防・処置

じょくそう.png
じょくそうの程度.png

[設問] 患者の入浴について正しいものを一つ選べ。

イ 入浴の湯の温度は43~45℃とする。

ロ 入浴時間は20~40分と比較的長時間にする。

ハ 消化機能が悪くなるので食前または食後1時間以上たってからとする。

ニ 短時間の入浴は、疲れの原因となるだけである。

                         正解 (

[設問] 清拭に関する正しい文を一つ選べ。

イ 清拭は入浴よりも疲労が大きい。

ロ 全身清拭を行う場合は、窓を開け、風を入れるようにする。

ハ 清拭布の表面温度は、37℃が最適をされる。

ニ 四肢の清拭は、血管の走行に沿って行う。   

                       正解 (

[設問] 褥瘡の発生要因の組み合わせを一つ選べ。

イ 圧迫・摩擦・低栄養・保温・乾燥

ロ 圧迫・摩擦・低栄養・不潔・湿潤

ハ 圧迫・乾燥・低体温・不潔・摩擦

ニ 摩擦・圧迫・湿潤・高体温・低栄養

                     正解 (

[設問] 仰臥位での褥瘡好発部位の組み合わせを選べ。

イ 仙骨部・肩甲骨部・後頭部

ロ 仙骨部・肩峰部・大転子部

ハ 仙骨部・尾骨部・坐骨部

ニ 仙骨部・腸骨稜部・腓骨頭部      正解 (

[設問] 褥瘡で真皮までにとどまるのは、NPUAPステージ分類では次のどれか?

イ I   ロ II   ハ III   ニ IV

                     正解 (

                  


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