過去問を考えてみよう (43) [過去問解析]
43. 健常な人の瞳孔を図に示す。 (2013年出題)
右眼に光を当てたときの正常な対光反射はどれか。
正解 (3)
[解説] 対光反射は光刺激が視神経を介して中脳の視蓋前域に至り、ここにある神経細胞が両側のエディンガー・ウエストファール核(副交感神経系)に刺激を送り、両側の毛様体神経節を経て、両側の瞳孔括約筋を収縮させて完結します。 ですから、正解は3ということになるかと思います。
[補足1] 対抗反射で、光を入れた側におきる瞳孔の収縮を直接対光反射、反対側の瞳孔におきる縮瞳を間接対光反射といいます。
[補足2] 近くを見ると、両眼が内側に寄りますが、このとき瞳孔は縮んでいます。 これを輻輳反射といい、眼球を内側に向ける内直筋からの刺激が三叉神経を介して、エディンガー・ウエストファール核経由(動眼神経)で瞳孔を収縮させることで完結します。
さて、次の設問に挑戦してみてください。
[設問] 対光反射、輻輳反射の回路に共通する脳神経はどれか。
イ 視神経
ロ 動眼神経
ハ 三叉神経
ニ 顔面神経 正解 (ロ)
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