過去問を考えてみよう（356）

356．　退院後、Ａさんは痛みが強くなってきた。　医師はオキシコドン塩酸塩を増量したが、Ａさんは眠気が強くなり「薬を飲みたくない」と訴えた。そのため、フェンタニル貼付剤に切り替え、レスキューとしてモルヒネ塩酸塩が処方された。　訪問看護師によるＡさんの家族への指導で適切なのはどれか。　（201４年午前出題）

　１．　保管用の金庫を準備する。

　２．　フェンタニル貼付剤は痛みのある部位に貼る。

　３．　フェンタニル貼付剤は痛みが出始めたら交換する。

　４．残ったオキシコドン塩酸塩は医療機関に返却する。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　正解　（４）

[解説]　麻薬は人目の付かないところに、扉のしまる棚などに他のものと区別できるように保管することが必要ですが、金庫を準備することは必要なく１は×。　フェンタニル貼付剤は局所用の貼付剤ではないので２は×。　フェンタニル貼付剤は、規則正しく貼り替えることになっているので３も×。　麻薬の残薬は医療機関に返却の必要があるのでで、正解は４。

［補足］　在宅患者での麻薬の保管に関する留意点として、他人に転用しないこと、子どもやペットの手に届かないところに保管すること、使用しなかったものは交付を受けた医療機関または保険調剤薬局に返却すること、などがあげられます。

次の設問に挑戦してください。

［設問］　在宅患者で使用していた麻薬が残った時の対処法で正しいのはどれか次。　二つ選べ。

イ．　保健所に送付する。

ロ．　交付を受けた医療機関へ返却する。

ハ．　交付を受けた保険調剤薬局へ返却する。

ニ．　自宅で廃棄する。

ホ．　自宅に保管しておく。　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　正解　（ロ、ハ）

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