成人看護学(83)(排泄機能障害を持つ患者の看護) [成人看護学]
(3)機能障害の程度と原因
・ 機能障害には便秘と下痢があります。そして、便秘には機能性便秘と器質性便秘があり、下痢には急性下痢と慢性下痢があります。 急性下痢は、感染性下痢と非感染性下痢(中毒性下痢など)に分けられます。
(4)心身・日常生活への影響とコントロール
・ 下痢は塩分と水分の欠乏を招き、脱水を誘発します。
・ 下痢による不快感は、空腹中枢を抑制し、食欲低下による低栄養状態をひきおこすこともあります。
・ 下痢便には消化液や塩類が含まれていて、下痢が続くと、肛門部や肛門周囲の皮膚びらんがおきやすくなります。
・ 下痢の時は、便意が頻回となり、睡眠不足につながり、昼間の集中力や注意力の低下の原因となります。
・ 下痢の時の食事は、消化のよいものにし、食物繊維の多いもの、冷たい飲食物、生ものは避けるようにします。
・ 腹部への寒冷刺激を避けるため、腹巻きを着用し、クーラーの冷気が直接身体に当たらないようにします。
・ 下痢の際は、脱水予防のため、塩分と糖分が含まれている飲料を摂取するようにします。
・ 肛門部の洗浄、坐浴を行い、油性の軟膏を使ってびらんを予防します。
・ また、下痢の原因に応じた止瀉薬を使用します。
[設問] 下痢の患者の食事に適切なものを一つ選べ。
イ 消化のよいもの
ロ 食物繊維の多いもの
ハ 冷たく冷やしたもの
ニ 生もの 正解 (イ)
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