精神看護(35)(精神科治療と看護) [精神看護学]
5)活動療法、リハビリテーション療法
(1)作業療法
(2)レクリエーション療法
・ 自発性の開発、情操の維持、生活の調和をもたらすことを目的としています。 集団のゲームやスポーツ、行事などのレクリエーションを病院内外で患者の自主性を尊重しながら行います。 治療者も参加し、時間と場を共有することで現実的な関わりを楽しみながら行うことができます。
(3)芸術療法
・ 絵画、彫刻、陶芸、手芸、音楽などの種々の創作活動を治療手段として用いるものです。 創作活動の中では、言葉で語るよりも無意識的内容が表現されやすいといわれます。 作品に表現されたイメージについて治療者と患者が話し合い、心理的な意味を見いだしていくようにします。 また、創作活動を通して情緒の解放や自尊心の獲得ができるという効果もあります。
6)治療環境
(1)病棟環境の整備
・ 人権への配慮がなされており、プライバシーの保護ができている環境であることが大切です。 また、危険物の保管に注意し、安全で入院患者が安心できる環境を整えます。
・ 閉鎖病棟では施錠されているが、鍵は入院中の患者の安全を守るためのものであり、閉じ込めるものではないことを忘れてはいけません。
・ ホスピタリズムを予防するために、看護者は患者に積極的な関心を寄せ、日常生活への援助や活動への参加を勧めます。 他者との交流を促すなどし、変化のある環境をつくり出す必要があります。
・ 任意入院は開放処遇が原則です。
・ 信書の発信の制限、都道府県および地方法務局、その他の人権擁護に関する行政機関の職員ならびに患者の代理人である弁護士との電話、面会の制限はできません。
・ 12時間を超える保護室への隔離は、精神保健指定医の指示で行われます。
・ 身体拘束は、精神保健指定医の指示で行われます。
(2)チーム医療
・ 医師、看護師、精神保健福祉士(PSW; psychiatric social worker)、臨床心理士、薬剤師、栄養士、作業療法士、民生委員、地域の保健師、訪問看護師、ホームヘルパーなどが関わることになります。 これらの専門職がそれぞれの技術を活かして協力を行う、対象者中心の医療・保健・福祉の統合的サービスといえます。
[設問] 手芸、工作などを行ってもらい、生産意欲、創作性を開発することを目的とする治療は次のどれか?
イ 理学療法 ロ 作業療法 ハ 言語療法 ニ レクレーション療法
正解 (ロ)
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